Quantcast
Channel: いづつやの文化記号
Viewing all articles
Browse latest Browse all 4028

ワールドクラスの特別展 東京都美の‘ミロ展’!(1)

$
0
0

Img_0001_20250305224201
  ‘明けの明星’(1940年 ジョアン・ミロ財団)

Img_0002_20250305224201
  ‘女と鳥’(1940年 ナーマド・コレクション)

Img_0003_20250305224201
  ‘夜の人物たち’(1940年 フィラデルフィア美)

Img_0004_20250305224201
  ‘絵画(エミリ・フェルナンデス・ミロのために)’(1963年 ジョアン・ミロ財団)

Img_20250305224301
  ‘涙の微笑’(1973年 ジョアン・ミロ財団)

開幕を楽しみにしてきたミロ(1893~1983)の大回顧展(3/1~
7/6)がはじまったので、早速東京都美に足を運んだ。今日は雪は
なかったが寒さがこたえる一日だったが、ミロ狂なので予定通り出かけた。
こういう日は予想通り観客は普通の入りだったが、驚くのは外国人が多い
こと。インバウンドは好調に推移しており、美術ファンは都内の美術館の
展示情報をしっかり押さえ、ミロのような世界的に知られている画家だと
出動するのだろう。美術大国日本の展覧会シーンは以前とはだいぶ変わり、
海外の美術館にいるような感じになってきた。

彼らも息を呑んでみていたのが今回3点でている‘星座’シリーズ。バルセ
ロナのミロ美にある‘明けの明星’は現地でお目にかかったが、‘女と鳥’と
‘カタツムリの燐光の跡に導かれた夜の人物たち’は大収穫。1ヶ月前くらい
から拙ブログのアクセスの多い記事(デイリーベース)に度々入ってく
るのが過去に書いた‘星座’シリーズ。ミロ好き仲間は皆このシリーズがみた
くてしょうがないのかもしれない。2013年、フィラデルフィア美を
訪問したとき、運がいいことにミロを10点くらいうみることができたが、
今回出品されている絵は姿をみせてくれなかった。東京都美に感謝!

初見の作品で長くみていたのが‘絵画(エミリ・フェルナンデス・ミロのた
めに)’は左に重量感のある人物をイメージさせるフォルムが赤、青、緑、
黒の面ですっきりと構成されている。その横で手をつないでいる友達?も
同じような調子。こういうのは子どものお絵描きが何万枚あっても生まれ
てこない。

この絵も写真がOKな最後の部屋に飾ってある‘涙の微笑’も以前でかけた
ミロ美では遭遇しなかった。亡くなる10年前に描かれた‘涙の微笑’にすご
く惹かれた。近づくと白い粒子やかすれた線があるのがわかるが、どこか
日本の水墨画を思わせる。ミロの晩年の作品は抽象画が東洋の絵画と融合
しさらに進化したことをうかがわせる。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 4028

Trending Articles