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Clik here to view. ‘郵便配達夫ルーラン’(1888年 ボストン美)
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Clik here to view. ‘ルーラン夫人’(1889年 シカゴ美)
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‘ガシェ医師の肖像’(1890年 オルセー美)
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‘ジヌー夫人’(1888年 メトロポリタン美)
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Clik here to view. ‘坊主としての自画像’(1888年 フォッグ美)
時間がとれるとせっせと取り組んでいるのがこれまで手に入れた展覧会の図
録を整理統合する作業。出来上ったMy図録のなかで数の多いのがゴッホ
(1853~1890)とモネ。美術館にとってこの二人は回顧展のキラー
コンテンツだから頻繁に開催されるため、これを見逃さず出かけていると
図録はどんどん増えていく。ゴッホについては2020年にはロンドンの
ナショナルギャラリーから‘ひまわり’がやって来たし、昨年はイスラエル博が
所蔵するゴッホ(2点)が目を楽しませてくれた。来年の展覧会情報は十分
揃ってないが、またお目にかかれるだろうか。
ゴッホ狂なので手元にあるTASCHENから出版されている‘ゴッホ全油彩
画’(2冊 2010年)を定期的にみており、まだ縁の無い絵との遭遇を夢見
ている。これまでアムステルダムのゴッホ美やオッテルローのクレラー=ミュ
ラー美からゴッホのいい絵が数多く披露され、さらにオルセーやアメリカの
大きな美術館に足を囲んだので、美術本に載っているものでは未見のものが少
なくなってきた。でも、気になる絵が片手くらい残っている。さて、ミューズ
は願いを叶えてくれるだろうか。
イエローパワーが全開の‘ひまわり’のほかに心を奪われているのが肖像画。
ゴッホは肖像画の名手であり、‘最高の瞬間’を何度も体験させてもらった。とく
に印象深いのがボストン美にある‘郵便配達夫ルーラン’。3年くらい前?東京都
美?に夫人の絵と一緒にはじめて披露された。ようやく定番のボストン美名品
展に登場した。ゴッホは親切にしてくれるルーランとうまがあったので、心を
こめて描いたにちがいない。1年後にモデルをつとめた夫人の肖像はボストン
美のもの(原画)をふくめて全部で5点あるが、お気に入りはシカゴ美にある
レプリカ。2003年、当時の損保ジャパン東郷青児美に出品された。
オルセー美蔵で忘れられないのは色彩が鮮やかな‘ガシェ医師の肖像’。オルセー
の図録に載っていたこの絵の色の出方が、本物に近かったので今でもよくながめ
ている。対角線構図をつくる赤のテーブルが画面をきりっとしめている。流石、
ゴッホ! メトロポリタン美では同じように顔に手をあてるポーズが気を惹く
‘アルルの女、ジヌー夫人’に魅了される。ハーバード大のフォッグ美を29年前
訪問したとき、息を呑んでみていたのが‘坊主としての自画像’。この絵をみて
ゴッホは自分を日本の僧侶にするほど日本が好きだったことを実感した。