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‘赤い木’(1908年 ハーグ市美)
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‘花咲くリンゴの木’(1912年 ハーグ市美)
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‘楕円形のコンポジション’(1914年 ハーグ市美)
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‘色のコンポジション’(1917年 クレラー=ミュラー美)
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‘暗色のチェッカーボード’(1919年 ハーグ市美)
抽象絵画が写実的な絵画からどうようにして移行していくのかは画業の流れ
をみているとアバウトにはつかめる。モンドリアンは最初は風景画や木を
描いていた。木は好きなテーマで1908年に‘赤い木’を描いている。タイ
トルからしてギョッとするが、背景の青に赤い木が荒ぶるように曲がった
多くの枝を全方向にのばしている。まるでフォーヴィスムの絵をみている
よう。
この絵で表現された木は4年後‘花咲くリンゴの木’に変容する。題名がなけれ
ばこれが木とはすぐイメージできない。木の幹や多くの枝はリアルな形がな
くなり、アーモンドを連想させるような線だけで構成されている。この時点
では垂直線と水平線のみを使った格子状の構図へむかって進むのか予想がつ
かない。
‘楕円形のコンポジション’はモンドリアンが住んでいたパリの街並みが描かれ
ている。影響を受けたキュビスム流の楕円形の画面になかに都市の建物を角
々したフォルムでびっしり描きこんでいる。黒の線の一部が斜めにのびてい
たり、コラージュ的に文字もでてくる。この絵が都市の光景を格子状に描く
スタイルの源。
‘色のコンポジション’や‘暗色のチェッカーボード’あかりから、黒の垂直線と
水平線とそれによって生まれた四角形に赤、青,黄で彩色するというシンプ
ルな構成が際立つ新スタイルの抽象画が姿を現わしはじめる。クレラー=
ミュラー美にはゴッホだけでなく同じオランダ人のモンドリアンの作品を展
示する専用の部屋が用意されており、対になっている‘色のポジション’も飾っ
てあった。‘暗色のチェッカーボード’は黒の線が消え、この色模様が‘ブロード
ウェイ・ブギウギ’の青や赤の色面が入った黄色の帯につながっていく。