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Channel: いづつやの文化記号
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アートに乾杯! 涼しさを呼ぶ円山応挙の絵

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Img          ‘青楓瀑布図’(18世紀後半 サントリー美)

Img_0001     ‘龍門鯉魚図’(1789年 兵庫・大乗寺)

Img_0002     ‘保津川図屏風’(右隻 1795年 千總)

Img_0003     ‘保津川図屏風’(左隻)

連日暑い日が続くので、外にでるのは極力控えている。小さい頃は夏というとアイスクリームかかき氷を毎日食べていたが、今はそういうこともなく涼しさを感じるのは冷たいそーめんを食べるときと冷えた麦茶を飲むときくらい。元来汗がでることがあまり苦にならない体だが、この暑さはこたえる。で、水分補給を絶えずしている。

夏は山で過ごすより海の近くにいたい海派、これは暑さに強かったから自然にそうなったといえる。でも今はとびっきりの涼しさが欲しいので山奥に入り渓流に沿って歩きたくなる。山好きの人はお気に入りの涼しさスポットに足を運んでいるにちがいない。そして、滝があればいうことなし。滝つぼの近くで水しぶきをあびたら気分爽快だろう。

暑いときによくみる絵がある。それは瀑布を描かせたら右にでる者がいない円山応挙(1733~1795)の絵。サントリー美が所蔵する‘青楓瀑布図’をみていると、涼しさが200%感じられ暑さが和らぐ。同じような構図の滝の絵を2点三井記念美でみたことがあるが、涼しさを感じるのはこれが一番。

応挙の鯉の絵もひんやり感を味わえる。一度訪問したことのある大乗寺にある‘龍門鯉魚図’は透明度のある水中を泳ぐ鯉とどこかシュールな絵を見ている気分になる鯉の滝のぼり。この絵をみるたびに応挙ってスゴイなと思う。

7,8年前念願の‘保津川部屏風’をみることができた。応挙の絵のなかで最も魅かれているのがこれ。年に一度のペースでみたいと願っているが、こういう傑作はそうそうでてこない。もう2回くらいこの勢いのある水流をずっとみていたいのだが、、これほど涼しさと水の美を感じる絵はほかにない。


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