ワールドシリーズ第5戦はレッドソックスが5-1でドジャースを下し、5年ぶりの世界一に輝いた。この結果は予想通り、なにしろレッドソックスはレギュラーシーズンを108勝しMLBの最高勝率で優勝したのでそのままPSも勝ち進むと思っていた。
2年連続ワールドシリーズに進出したドジャースは昨日の4戦を落としたのが痛かった。先発ヒルが好投し、プイーグの3ランなどで4点もリードし勝ちゲームなのにリリーフのジャンセンがまたも一発をあび同点とされ9回に勝ち越されてしまった。2勝してタイにもちこめばおもしろい展開になったが、この勝機を逃すようでは勝ち目はない。
レッドソックスを指揮したコーラ監督はプエルトリコ出身でまだ43歳。みるからに頭のよさそうな顔をしており、監督としての能力は相当高い。レッドソックスのファンだから、松坂、岡島が活躍し世界一に貢献したときコーラがショートを守っていたのはよく記憶している。監督一年目ですぐワールドチャンピオンになったのはコーラが‘もっている男’ということだろう。勝つための戦術をよく知っており、選手をうまく起用した結果である。
試合をみていて感心することがいくつもあった。例えば、リードした終盤2アウトとったところで投手コーチがマウンドに行きなにか言っている。だぶん、‘ここは油断するな、あと一人慎重に攻めろ!’と指示しているのだろう。ピンチでなくアウトを2つとっているのにコーチがでてくるというのは見たことがない。
これは監督、コーチが一体となってこのゲームを勝利することに心を砕きあらゆる手立てをうっているから。いい選手を揃えただけでは108試合も勝つことができない。春のキャンプから安定して勝ち星を積みあげるために厳しい練習を重ねチームとしてのコミュニケーションをとってきたのだろう。
投打の戦力をみると、投手ではプライスが頑張った。これまで大舞台には弱いというレッテルを貼られていたが、ようやくアストロズ戦で勝ち投手になり、このシリーズでは2度いいチッピングをした。チャンピオンリングに手に入れ嬉しいだろう。サイヤング賞投手もこれで真に輝ける。
打線はどの選手も良く打ったが、レギュラーシーズンでいい成績を残したマルチネスが中心選手の役割をきっちり果たした。そして、MVPをとったピアースが4,5戦で大活躍した。今日も初回ドジャースの大エースカーショーから初回いきなり2ランを放ちチームを勢いづかせた。
レッドソックスはこれからもっと強くなりそう。来年も楽しみ!