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近代日本美術の煌き! 1926年(大正15) その一

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     藤島武二の‘芳蕙(ほうけい)’

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     前田寛治の‘赤い帽子の少女’(兵庫県美)

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           松岡映丘の‘千草の丘’

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     川崎小虎の‘狐火’(東現美)

美術品の鑑賞はライフワーク、心に響く名品をロングレンジで楽しもうというのが心の底辺にある。だから、まだ見ぬ名画についてもが粘り強く対面のときを待っている。洋画と日本画にひとつづつある。

藤島武二(1867~1943)が竹久夢二のモデルでもあったお葉に中国服を着せて描いた‘芳蕙’、ルネサンスの婦人の肖像画を思わせるこの横顔美人、画集で会って以来魅了され続けている。でも、なかなか姿を現してくれない。個人が所蔵しているため展示が実現しないのか、それとも行方不明なのか、よくわからない。同じ中国服を着ている女性の絵に‘東洋振り’というのがあるが、これは運よくみることができた。でも、‘芳蕙’に会わなければ思いは満たされない。

藤島武二のもとからいい画家が何人も育っていったが、鳥取の倉吉出身の前田寛治(1896~1930)もそのひとり。‘赤い帽子の少女’はぱっとみるとフィギュアの浅田真央ちゃんをイメージさせる。そして、ピカソが新古典主義時代とよばれる時期に描いた人物像と重なってくる。

松岡映丘(1881~1938)の回顧展が5,6年前練馬区美で開催されたとき、印象深い肖像画に遭遇した。草花に囲まれた女性が画面の真ん中に大きく描かれている‘千草の丘’、モデルは女優の初代水谷八重子、背景の風景がこれほど人物を引き立てる絵に出会ったことがない。回顧展の醍醐味はこういういい絵にお目にかかれること。

川崎小虎(1886~1977)はあの東山魁夷の義父、小虎はしょうこと読む。‘狐火’は清姫が空を飛ぶ場面を連想させるが、こちらの女性のほうが美形で艶っぽい表情をしている。なんだが、劇画のワンシーンをみているよう。


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