年の初めなので夢を思いっきり膨らませている。だから、まだみてないあの画家の回顧展をやってほしい、好きな画家にまた遭遇したいと夢の展覧会はいろいろ広がっていく。今日の夢はカラヴァッジョ展
今、心の大半を占めているのは3/3から西洋美ではじまる‘グエルチーノ展’、出品作は40点、その大半はボローニャとフェラーラの間に位置するチエントの美術館が所蔵しているもの。これまでグエルチーノ(1591~1666)の作品をみたのは片手くらい、だから今回公開されるものはすべて初対面となる。
縁の薄い画家の場合、昨年のヴァロットンのように開幕するまでは期待と不安が入り混じるものだが、グエルチーノに関しては初物の不安はまったくなく期待値が大きい。それは5年前ローマのカピトリーニ美で最高傑作といわれている‘聖ペトロニラの埋葬’をみたから。この作品でグエルチーノに開眼した。
もうひとつこの画家に関心が高いのはその画風がカラヴァッジョ(1571~1616)の影響を受けているため。だから、どこがカラヴァッジョ風でグエルチーノの独自性がでている描き方がどんなものか、とても興味がある。1点々じっくりみようと思っている。
この展覧会を企画した西洋美、4年前にレンブラント展をやり今年はグエルチーノ展とバロック絵画には目を見張らせるものがある。となると、次はカラヴァッジョを期待したくなる。カラヴァッジョが好きな人は日本でカラヴァッジョ展が開かれることを心から願っているはず。
2001年にその夢は東京都庭園美と愛知県の岡崎市美術博で実現した。それから14年経った。そろそろ二度目をカラヴァッジョ展をみてみたい。
人気の高いカラヴァッジョだからグエルチーノのように40点なんて全然無理だということはわかっている。2001年とかぶらなければ5点もあれば十分。カラヴァッジョにかぎっては5点も展示されればもうビッグイベント。2点でもいい。
まあ1点や2点ではカラヴァッジョ展にはならないが、展覧会の名前はなんとでもつけられる。一つのアイデアはカラヴァッジョの作品を所蔵している美術館の名品展を開催する。例えば2点もっているローマのドーリア・パンフィーリ美、またマドリードにあるティッセン・ボルネミッサ美にも‘アレクサンドリアの聖カタリナ’といういい絵があるしほかにも傑作が沢山揃っている。
とにかく二度目のカラヴァッジョ展は西洋美のほかには考えられない。ぜひ実現してほしい。