今から11年前NHKに‘世界美術館紀行’という番組があり、アメリカのニューメキシコ州の州都サンタフェにあるジョージア・オキーフ美(1997年に開館)がとりあげられた。女流画家オキーフ(1887~1986)に関心をもつようになったのはこのころから。
仕事でも遊びでもすべて思った通りにはいかない。絵画の鑑賞でもお気に入りの画家をみつけテンションがあがっても肝心の作品に巡り会えないことがよくある。オキーフもそのひとり。2008年と2013年に訪問したNYのメトロポリタン美でオキーフを全部で20点くらいみた。
だが、その思い出を定着させることができない。理由は展示されていた作品を掲載した図録が用意されてなく、絵はがきもないから。そのため、オキーフをみたという実感がうすれたままで、彼女との距離がなかなか縮まらない。
これまで日本の美術館であった展覧会でお目にかかったオキーフは片手くらい、これにアメリカでみた26点を加えると30点ほど。これくらいの数ではオキーフはまだ遠い。一度回顧展を体験するとこの状況ががらっと変わる。図録も入るしオキーフ物語にもより興味が湧く。
オキーフの回顧展を開催してくれないかと願い続けているのはBunkamura、この美術館は見逃したフリーダ・カーロをやり、2010年にはレンピッカを沢山みせてくれた。オキーフも期待できそうな感じがしてならない。さて、どうなるか。