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Channel: いづつやの文化記号
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宗教の理解に役立つ美術鑑賞、映画!

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Img_0002_20250108225201   カラヴァッジョの‘イサクの犠牲’(1601年頃 ウフィツィ美)

NHKのBSに最近名作映画がよく登場する。大みそかには黒澤明監督の‘七人
の侍’を上映していたので、早めに恒例の大掃除をすませチャンネルをあわ
した。DVDは手に入れているが、長い映画なのでそう度々は時間をさけな
いから久しぶりの鑑賞になった。NHKは日本映画の傑作をまた放送しようという考えがあるのかもしれない。映画好きにとっては拍手したくなるいい流れである。

映画にはこうした名作のように多くの人々にとびっきりの娯楽を提供する
ほかに、宗教や歴史のことを理解するのに役立つメディアとしての側面も
ある。昨年の11月頃からまだみてなかったDVDで聖書(旧約、新約)
関連のものを集中的にホームシアターで上映した。
☆‘天地創造’(1966年 アメリカ製作 175分)
☆‘偉大な生涯の物語’(1965年 アメリカ製作 260分)

ともに長い映画だから途中で‘インターミッション’(休憩)が入る。今は
映画館に出かけてこういうとは体験しないだろうが、昔はアメリカお得意
のスペクタクル大巨編では、たとえばエリザベス・テーラーが出演した
‘クレオパトラ’などには必ずインターミッションがあった。懐かしい!

2つの聖書映画で映像化された物語の数々は、これまで長きにわたり趣味として鑑賞してきた西洋美術(絵画や彫刻)のおかげでおおよそ頭の中に入っているものなので、カラヴァッジョの‘イサクの犠牲’などをダブらせながら観ていた。長いこと付き合っている友人に大学の宗教学部を卒業したクリスチャンがおり、その年上の人とお酒を飲む際、話がキリスト教に広がったりしてもこちらがクリスチャンでもないのにそこそこ会話は弾む。それは旧約聖書の話やキリスト物語のことが絵画や彫刻によって情報がインプットされているから。もし美術鑑賞に縁が無かったら、宗教ははじめから話題にならない。つくづく美術とつきあっていて良かったなと思う。


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