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Channel: いづつやの文化記号
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ミューズにとどけ追っかけ陶磁器! 北大路魯山人

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   ‘朝桜夕楓鉢’(1935∼44年)

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   ‘椿絵鉢’(1955年 何必館・京都現代美)

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   ‘蟹絵平向’(1958年 田部美)

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   ‘銀三彩マルモン鉢’(1955年)

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   ‘志埜草絵鉢’(1955年頃)

北大路魯山人(1883~1959)はその名前ですぐ結びつくのが俳優の
北大路欣也。大ヒットした映画‘八甲田山’に出演し‘天は我々を見放した!’
のセリフで有名な人気俳優である。だから、陶芸家の魯山人も名前つなが
りからいっても忘れられない存在になっている。作品をまとまった形でみた
のは足立美(島根県安来市)が最初。河井寛次郎と一緒に専門の展示室に飾
られていた。

その後回顧展に遭遇したのは、
☆2003年 笠間日動美
☆2005年 川崎市岡本太郎美(岡本太郎との二人展)
☆2007年 日本橋三越本店(吉兆庵美コレクション)
☆2009年 日本橋高島屋
☆2020年 日本橋三越本店(何必館コレクション)
こうした特別展に巡り合い、魯山人のコレクションで知られる美術館、世田
谷美、東近美、吉兆庵美(鎌倉市)、敦井美(新潟市)、何必館・京都現代美、
京近美などにある名品をいくつも鑑賞することができた。

濱田庄司の楽しみが大皿なら、魯山人でぐっと惹かれるのは大きな鉢。いろ
いろみてきたがまだいくつか残っている。乾山の‘色絵紅葉文透彫反鉢’を連想
させる‘朝桜夕楓鉢’と何必館(かひつかん)にある‘椿絵鉢’。2020年、新型
コロナウイルスの感染が拡大する前に日本橋三越で遭遇した何必館のコレクシ
ョンでは2つの大鉢にお目にかかったが、もう一つの椿絵は出品されなかった。

また、ユーモラスな‘蟹絵平向’や小さい頃みた紙風船が蘇ってくる‘銀三彩マルモ
ン鉢’、そして現代に現れた絶品の志野(志埜)にもいつかこの目でという思い
が強い。前回の回顧展から5年経つのでどこかで回顧展が開催されるのを密かに
願っている。


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