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‘予言者’(1914~15年 MoMA)
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‘形而上的なミューズたち’(1918年 カステッロ・デイ・リヴォリ現美)
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‘運命の神殿’(1914年 フィラデルフィア美)
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‘バラ色の塔のあるイタリア広場’(1934年頃 トレント・エ・ロヴェレート近現美)
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‘弟の肖像’(1910年 ベルリン国立美)
会期が残り1週間となった‘デ・キリコ展’(東京都美 4/27~8/29)に
足を運んだ。2014年にパナソニック汐留ミュージアムで行われた回顧展に
も出かけたが、図録を再編集したため、どんな作品が出品されていたのか記憶
があやふや。おそらくローマにあるジョルジョ・エ・イーザ・デ・キリコ財団
のコレクションだったような気がするので、今回はそれほど前のめりにはなっ
てない。これは出かける前の気持ち。
必見の作品として期待していたのはチラシに載っている‘予言者’と‘形而上的な
ミューズたち’。デ・キリコ(1888~1978)について幸運なことがあっ
た。2010年、ビッグなカラヴァッジョ展をみるためローマへ行ったとき、
偶然、デ・キリコの回顧展にも遭遇した。これは出品作が142点もある大回
顧展だった。手に入れた分厚い図録にはデ・キリコ財団蔵のコレクションを中
心にした出品作はもとより参考図版としてデ・キリコの主要作品が載っている
ので、わが家のお宝図録のひとつになった。
で、‘予言者’との再会が実現した。そして、嬉しいことに一緒にでていた‘形而
上的なミューズたち’の複製(1968年)のオリジナルが今回東京都美に登場
した。これは一見の価値がある。ここまでは予定通りの流れだった。ところが、
そのあと大きなサプライズが待っていた。それはフィラデルフィア美を訪問し
たときに縁がなかった‘運命の神殿’がひょいと目の前に現れた。これがあるの!
さらに件の図録に参考として載っている‘弟の肖像’と‘自画像’(1922年頃)
まで姿をみせてくれたのでテンションが一気に上がった。
デ・キリコの形而上絵画というとすぐ連想するのが‘イタリア広場’。時間が止ま
ったようで人気にない街の広場は限りなく深い孤独につつまれており、現代社
会の不安が表現されている。‘バラ色の塔のあるイタリア広場’を長くみていた。