Quantcast
Channel: いづつやの文化記号
Viewing all articles
Browse latest Browse all 4038

ミューズにとどけ追っかけ絵画! ボス

$
0
0

Img_0001_20240705232701    ‘ボス展’(2016年 プラド美)の図録

Img_0002_20240705232701    ‘快楽の園’(1490~1500年 プラド美)

Img_20240705232701    ‘隠者たち’(1504年頃 パラッツォ・グリマーニ美)

海外に出かけてお目にかかった展覧会のなかで特別の思い入れがあるものが
3つある。
☆‘カラヴァッジョ展’(2010年 ローマ  スクデリア・デル・クイリナーレ美)
☆‘宗達展’(2015年 ワシントン、DC フリーア美)
☆‘ボス展’(2016年 マドリード プラド美)

ほかにも、たとえば‘クールベ展’(2007年 グランパレ)、‘プッサン展’(2008年 メトロポリタン)、‘ホッパー展’(2008年 シカゴ美)など大きな感動をもらった特別展はあるが、この3つは事前に開催の情報が入り一大決心をして海外旅行を実行した点で現地で偶然遭遇したものとは期待値の大きさが違う。だから、みたかった絵が目の前に現れたときは天にも昇る気持ちだった。そして、感動の袋は破れそうになるほど膨れあがった。

2016年にプラドでみたボス(1450~1516)はカラヴァッジョ展のときと同様にたくさんの観客で大混雑だった。あとで知った情報によると入場者は4ヶ月の会期中に60万人を超え、プラド美の新記録となった。ボスの人気がこれほど高かったとは! 手に入れた展覧会の分厚い図録をときどきながめいい気持になっている。シュルレアリスム絵画の原点ともいえるボスの絵には奇怪な生き物や魔物がいろいろ登場するから、拡大図版でじっくりみていると幻想世界に浸る心は次第にゾーン状態になってくる。

大回顧展のお陰で出品はなかったが以前にお目にかかったものを加えると、最新の手法を使って真筆とみなされた19点のうち18点をみることができた。残りの1点はヴェネツィアにあるパラッツオ・グリマーニ美が所蔵する‘隠者たち’。ここまで来たのだからなんとかコンプリートしたい。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 4038

Trending Articles