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Channel: いづつやの文化記号
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ミューズにとどけ追っかけ絵画! ルオー

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   ‘老いた王’(1937年 カーネギー協会)

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   ‘ピエロの頭部’(1948年 ボストン美)

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   ‘小人’(1937年 シカゴ美)

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   ‘三人の裁判官’(1913年 MoMA)

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   ‘カルメンチータ’(1947年)

美術館へ出かけて多くの西洋絵画をみようと決めて、まず行ったのが手ごろ
な値段で販売されている画家の美術書の購入。すでに出版されている画家シ
リーズをこれまで4種類せっせと集めた。これにより有名な画家はだいたい
揃った。そして、美術本に掲載されている作品の追っかけがはじまった。

本がでるほど名の知れている画家だから、長い時間かけて鑑賞体験を重ねて
いると多くの主要作品が‘済みマーク’になると期待して内外の美術館に足を
運んでいる。だが、何事も思った通りには行かないもの。作品を所蔵す
る美術館へでかけたのに、どういうわけか展示されてなく残念な思いをした
ことが何度もある。その最たる画家がルオー(1871~1958)。

日本でルオーといえば出光美とパナソニック汐留美が所蔵する質の高いコレ
クション有名。汐留では頻繁にルオー展があり、パリのポンピドゥーなどが
所蔵するいい絵が数多く披露され、目を楽しませてもらっている。その度
購入する図録はもう4冊にもなる。これに対し、アメリカの美術館巡りでは
ルオーとの相性はとても悪い。美術本で知り鑑賞を強く望んでいる‘老いた王’
については、所蔵するのがピッツバーグのカーネギー協会だから、本物との
出会いの可能性が低いのは仕方がないものの、ボストン美にある‘ピエロの頭
部’は3度訪問したのに一度も姿を現してくれないのは一体どうして?という
感じ。アメリカ人にはルオーは人気がないから、展示しないのだろうか。
これは2008年に出かけたシカゴ美でも同じ。画面いっぱいに描かれた丸
顔が印象的な‘小人’はどこにも飾られてなかった。

NYのMoMAにはルオーが2点あり、美術館の図録に載っている‘キリストの
捕縛’はみれたが、‘三人の裁判官’はまだ縁がない。それぞれの美術館には展示
方針があるのだろうが、総じてルオー好きでないと思えてしょうがない。
ヨーロッパにある作品で対面を夢見ているのはミラノのマッティオーリ蔵の
‘カルメンチータ’。2018年、汐留にやって来た‘ヴェロニカ‘(ポンピドゥー)
と同様に、魅了され続けている。


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