Quantcast
Channel: いづつやの文化記号
Viewing all articles
Browse latest Browse all 4031

ミューズにとどけ追っかけ絵画! ミロ

$
0
0

Img_20240213223101
  ‘アルルカンのカーニバル’(1924~25年 オルブライト・ノックス・アート・ギャラリー)

Img_0001_20240213223101
  ‘夜と朝の雨にうたうナイチンゲール’(1940年 ぺリス・ギャラリー)

Img_0002_20240213223201
  ‘恋人たちに未知の世界を明かす美しい鳥’(1941年 MoMA)

Img_0004_20240213223201
  ‘1750年のミルズ夫人の肖像’(1929年 MoMA)

Img_0003_20240213223201
  ‘逆立ちする人物’(1949年 バーゼル美)

ミロ(1893~1983)の明るい色彩を使って描かれた漫画チックな人
物や生き物、そして線と丸などにより構成された記号的な抽象表現にとりつ
かれたお陰でシュルレアリスム絵画にのめり込んでいった。だから、シュル
レアリストのなかではミロの回顧展へ出かけることが一番多い。そのなかで
ビッグなイベントだったのが1990年に訪問したバルセロナのミロ美と
2002年運よく巡りあった大規模な回顧展(世田谷美)。

ミロの楽しい絵がどどっと集結し心をふるわせる回顧展だったが、残念でな
らないことがあった。アメリカから出品された‘アルルカンのカーニバル’が
東京には展示されず次の巡回先での公開となったこと。バッファローにある
オルブライト・ノックス・アート・ギャラリーは一度日本でマティスなどの
所蔵作品が披露されたので、その質の高いコレクションは知っていたからな
おさら悔いが残る。リカバリーはあるだろうか。

23点からなる連作‘星座’に魅了されつづけているが、これまでみたのは
ミロ美で遭遇した‘朝の星’のみ。図版で確認したほかの作品は8点。どれも
惹かれるがNYにあるぺリス・ギャラリーが所蔵する‘夜と朝にうたうナイチ
ンゲール’とMoMAにある‘恋人たちに未知の世界を明かす美しい鳥’に望み
をかけている。何度か足を運んだMoMAなのに一度もミロの星座シリーズ
は展示されてなかった。それが気になる。通常は飾らないのだろうか。

そして、MoMAでは1929年に描かれた赤や黄色、緑の組み合わせが気
分をウキウキさせる‘1750年のミルズ夫人の肖像’もまだ縁がない。ヨー
ロッパではミロ美のほかにマドリードのソフィア王妃芸術センターとパリの
ポンピドゥーでも目を楽しませてくれるが、狙っているのはバーゼル美にあ
る‘逆立ちする人物’。これはスイス美術館巡りの必見リストにしっかり入れて
いる。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 4031

Trending Articles