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Channel: いづつやの文化記号
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美術で‘最高の瞬間’! パリで彫刻三昧

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   ロダンの‘考える人’(1881年 ロダン美)

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   ロダンの‘地獄の門’(1880~1917年 ロダン美)

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   クローデルの‘熟年’(1899~1913年 ロダン美)

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 ブールデルの‘弓を引くヘラクレス’(1909~23年 オルセー美)

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  マイヨールの‘地中海’(1905年 オルセー美)

海外旅行を再開することになったとき、好きな街でどんな過ごし方をするの
が楽しいかいろいろ思いをめぐらしている。たとえば、パリだったら1週間
くらい滞在して街をぶらぶら歩いたり、ルーヴルやオルセーを東博や東近美
に出かける感覚で訪問できれば申し分ない。手元にあるパリの美術館マップ
をみると、この街の様子を少しばかり知っているのはルーヴル、オルセー、
オランジュリー、グラン・パレ、プティ・パレのあるゾーンのところだけ。

1991年、絵画だけでなく彫刻もみておこうとでかけたロダン美はオルセ
ーからそんなに遠くなく、アンヴァリッドの隣にある。でも、美術館のまわ
りの風景がどんなだったかはすっかり忘れている。美術館では庭に設置され
ているロダン(1840~1917)の有名な‘考える人’や‘カレーの市民’、
‘地獄の門’、‘バルザック像’の前で記念写真をパチパチ撮った。西洋美でも同
じものがみられるが、本家に来ているので気分が過剰に高揚する。

邸宅美術館の中に入ると、これまでお目にかかったことのないロダンの作品
が続々登場してきた。‘接吻’、‘永遠の偶像’、‘青銅時代’、‘歩く男’、‘神の手’、、
そして、カミーユ・クローデル(1864~1943)の‘熟年’もある。当時
はこの作品のいきさつまで知らなかったが、後に日本で開かれたクローデル展
(2006年 府中市美)に遭遇したので、ロダンとの別離の悲しみがこめら
れていたことが腹にストンと落ちた。

ロダン美のあとさらに足をのばし、モンパルナス駅近くのブールデル美も訪問
した。館内はどんな導線になっていたか記憶がまったくない。ブールデル
(1861~1929)というとオルセーにも飾ってある代表作の‘弓を引く
ヘラクレス’の動感あふれる姿がすぐ思い浮かぶが、ロダンのようにそのほかの
作品がでてこない。アルバムをみると‘ベートーヴェン’や‘ケンタウロス’などが
映っている。オルセーやルーヴルでもフランスの彫刻家の作品はみれるが、
オルセーではマイヨール(1861~1944)のとても和む裸婦像‘地中海’を
長く見ていた。また、パリに縁があったらロダン美の近くに位置するマイヨー
ル美にもでかけてみたい。


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