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牧谿の‘竹雀図'(重文 元時代・13世紀)
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呂敬甫の‘瓜虫図’(重文 明時代・14~15世紀)
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呂紀の‘四季花鳥図’(明時代・16世紀)
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韓旭の‘藻魚図’(明時代・1612年)
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蘇漢臣の‘売貨郎図’(明時代・16世紀)
これまで牧谿の絵や南宋・元時代以降の中国絵画をまとまった形でみる機会
があったのは東博の常設展と根津、名古屋の徳川美で開催された特別展。
根津では2回開催されたのでこの美術館には中国絵画のいいのがあるという
イメージができあがった。
牧谿は‘瀟湘八景図‘がとくに有名だが、人物画や花鳥画にも魅了されるものが
多い。‘竹雀図’はいい感じ。見慣れた雀が2羽密着して竹にとまっている。
日本の画家で雀が得意なのは長澤芦雪と菱田春草。二人は牧谿の絵を見てい
るにちがいない。
子どものころ夏は昆虫採集が楽しくてたまらなかった。だから、明時代に描
かれた‘瓜虫図’も目をかっと開いてみてしまう。蔓を長くのばした瓜のまわり
にカマキリ、赤トンボ、コオロギ、ハチがいる。こういう心が和む絵をみる
と日本の花鳥画のお手本は中国にあったことがよくわかる。
‘四季花鳥画’は鳳凰などの華麗な鳥が主役だから絵全体がとても華やか、大き
な広間でみると気持ちが高揚しそう。日本に伝来した呂紀の作品は東博に
ある同じ題名のものでまずその画風に馴染んだ。ほかにも三の丸尚蔵館でとき
どき公開される。
応挙でも明治以降の日本画家でも鯉は横長の画面に描くので、それに慣れる
と‘藻魚’にような縦の掛物に登場する鯉がとても新鮮に映る。存在感抜群の大
きな鯉の横にもう3匹いる。忘れられない一枚。‘売貨郎図’もお気に入りの子
ども絵。貨郎は日用雑貨を売り歩く行商人。台の上に鳥が入った籠がたくさん
並んでいる。