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Channel: いづつやの文化記号
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美術館に乾杯! 川崎市岡本太郎美術館

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Img_0001_20200829220101         ‘夜’(1947年)

Img_0003_20200829220101         ‘森の掟’(1950年)

Img_0002_20200829220101        ‘母の塔’(1971年)

Img_0005_20200829220101        ‘樹人’(1971年)

Img_0004_20200829220201        ‘駄々っ子’(1969年)

川崎市岡本太郎美へはじめて出かけたのは岡本太郎と北大路魯山人の2人展
が開催されたとき。記憶が薄れてきたが12年くらい前だったような気がす
る。そのあともう一度行った。美術館があるのは多摩区の生田緑地。小田急
線‘向ケ丘遊園’駅で下車して、そこから歩いたかバスに乗ったか、もう忘れ
ている。

館内には岡本太郎(1911~1996)が無尽蔵に湧き出るエネルギーと
斬新なアイデアによって創作した絵画やオブジェがたくさん飾られている。
中の雰囲気は博覧会のなかにあるテーマ館へ入ったような感覚。気を引く
オブジェがここにもあそこにもあるので飽きることなく楽しめる。

岡本太郎への関心はじつは絵画ではなく大阪万博に登場したあの‘太陽の塔’
に代表されるオブジェ。絵画についてはシュールっぽい‘痛ましき腕’よりず
っとグッとくるのが‘夜’。髑髏や足の指がみえる大樹のお化けと対峙する
少女に視線が集中する。よくみると後ろに回した手にはナイフを持っている。
カラヴァッジョの‘ユディトとホロフェルネス’をみているときのように緊張
する。

‘森の掟’のサプライズはサメを連想させる赤の怪物になぜかチャックがつい
ていること。森に侵入し、開けたチャックにどんどん森の住人をほおりこむ
魂胆か、緊急事態に森は大混乱、右で目をつりあげている白顔が印象的。

野外にあるオブジェでは大きな‘母の塔’(高さ30m)が圧倒的な存在感を
放っている。万博(1970年)直後に構想され、岡本太郎が亡くなったあ
と美術館の開館(1999年)にあわせて完成された。館内のあるものでは
‘樹人’とおもしろい椅子‘駄々っ子’がお気に入り。


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