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池大雅の国宝‘十便図 釣便図’(1771年)
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与謝蕪村の国宝‘十宜図 宜暁図’(1771年)
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浦上玉堂の国宝‘東雲̪篩雪図’(19世紀初頭)
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東山魁夷の‘フレデリク城を望む’(1963年)
鎌倉の大仏から海にむかって少し下ったところにある川端康成記念会の存在
が頭の中に入ったのは二つの日本絵画(ともに国宝)との出会いがきっかけ。
ひとつは池大雅(1723~1776)と与謝蕪村(1716~1783)
の合作‘十便十宜図’でもう一枚は浦上玉堂(1745~1820)の最高傑作
‘東雲篩雪図’。
‘踊り子’で有名な小説家川端康成のことは学校で習うから早い時期からインプ
ットされている。でも、この小説家が絵画など日本の美術品の蒐集にも相当
なエネルギーを注いでいたことを知ったのは日本絵画の国宝を追っかけるよ
とになってからのこと。サントリー美がホテルニューオータニの近くにあっ
たころ、川端康成記念会蔵の名品展と銘打った特別展が開催され長年の思い
の丈が叶った。
このとき困ったことがあった。さあ、念願の‘東雲篩雪図’との対面と意気込ん
で絵の前に進んだのだが、一人の男性がみている場所から全然動いてくれな
い。そのため、いいアングルから絵をみることができない。これには閉口し
た。この絵によほど嵌ったのだろう。それはわかるが、、、美術館とのつき
あいが長くなるとこんな‘小事件’にも遭遇する。
大雅が描いた山中での暮らしは都会よりも便利だとうたう‘十便’でお気に入り
は‘釣便図’。家のそばに川が流れているので軒先に座ったままで釣りができる
のだから、便利なんだワと小太りの文人はのんびりと釣りを楽しんでいる。
蕪村が担当したのは四季折々変化する自然のすばらしさ(=宜しきこと)を
うたう‘十宜’。こちらの10枚のなかでは朝日が池に反射しその波紋が白壁に
ゆらゆらする‘宜暁図’に魅了されている。
川端康成は東山魁夷(1908~1999)の作品も集めており、これまで
5,6点お目にかかった。とくに印象深いのは北欧旅行でみたフレデリク城
を中心にして描いたもの。