西洋美にやってくることになっていたゴッホの‘ひまわり'(ロンドンナショナ
ルギャラリー蔵)は新型コロナウイルスの感染の影響でロンドンナショナル
ギャラリー展自体が実現しそうにないので‘幻の展示'に終わりそう。ゴッホの
回顧展は昨年の秋から今年の1月まで上野の森美で開かれたように日本では
その人気の高さを反映して定期的に開催されることが多いので、なんらかの
リカバリーがあることを期待したい。
ゴッホとくればゴーギャン(1848~1903)のことも一緒に思い浮か
ぶ。でも、ゴーギャン展はゴッホの5分の一くらいの頻度でしか遭遇しない。
そのため、お目当ての絵をみるためにはどうしても海外へ出かけて行く必要
がある。ところが、今は海外旅行どころではない状況。アバウトな美術館巡
り計画にもうひとつアバウトがつきそうだが、まだあきらめてない。
2018年デンマークのコペンハーゲンにあるニューカールスベア美術館で
質の高いゴーギャンコレクションをみた。これでコンプリートの階段を1段も
2段も上がった感じ。そして、次にターゲットはミュンヘンのノイエ・ピナコ
テーク、バーゼル美、モスクワのプーシキンにある作品。
この3館にはほかの画家のいい絵がたくさん揃っているが、ゴーギャンは
所蔵品のなかでも自慢のひとつであることは間違いない。みる順番はどうな
るかわからないが、画集に必ず載っている‘神の子の誕生'、‘市場'の場合、
どうしても個人旅行になりそう。プーシキン美はアメリカのアンテロープ
キャニオン行の後に予定を組んでいるので、コロナウイルス次第だが数年の
うちに‘アルルのカフェ(ジヌー夫人)'と‘マンゴーとタヒチの女'とは対面で
きるかもしれない。
可能性が低いのがボルチモア美にある‘マンゴーを持つ女'。インパクトの強い
愛紫の衣装とタヒチ美人の顔立ちに心を奪われ続けているが、本物の鑑賞と
なると荷が重い。どうやってボルチモアまでたどり着くのか。NYに1週間
くらい滞在する個人旅行を組んで実現させるというエネルギーだあるかどう
か。でも、みたくてしょうがない。