東京ステーションギャラリーで‘岸田劉生展’(8/31~10/20)がはじ
まった。来週出かけることになっているが、チラシなどが手元にないため
どんな作品がでてくるかわからない。未見の絵が何点かみれるかもしれ
ないという漠然とした期待をもって入館するつもり。
岸田劉生(1891~1929)とくるばお楽しみは麗子像。東博にある
‘麗子微笑’に魅了され続けている。これまで麗子像を画集を手掛かりにして
全点みようと意気込み1点々追っかけてきた。幸いにも残すは‘麗子住吉詣
之立像’のみとなった。これは個人蔵なので何年待ってもダメかもしれない
が、諦めてはいない。ウッドワンにもあります、あります!麗子像が。
‘麗子微笑’の1年前に描かれた‘毛糸肩掛せる麗子肖像’。この毛糸の肩掛け
はまった同じ。2000年、ウッドワンはこの絵を3億6千万円で落札
した。
岸田劉生同様、強い関心を寄せている竹久夢二(1884~1934)。
回顧展があると見逃さないようにしているが、ここ数年はご無沙汰。来年
あたりは再会できると勝手に思い込んでいる。縦長の‘平戸懐古’は情緒あふ
れる一枚。青い海を背にして立つ遊女は赤い着物を着て洒落た洋傘を手に
持っている。とろっとした目が心をザワザワさせる。
肖像画を取り上げるときはご承知のように女性が圧倒的に多い。ときどき
紹介する男性の肖像画もいいなと思うきっかけをつくってくれたのが安井
曾太郎(1888~1955)。お気に入りは‘安倍能成君像’(ブリジス
トン美)。男性でも女性でもすっとモデルにはいっていけるところがいい。
‘赤衣婦人立像’は笑顔が印象的な若い女性。着ている赤の衣服をみてどう
いうわけかサーカスのピエロを連想した。
梅原龍三郎(1888~1986)の‘富士山図’は似たような構図の作品を
いくつかみた覚えがある。その1点はいつだったか忘れたがホテルオーク
ラで開催される恒例のチヤリティ展に出品されていた。所有しているのは
美術館ではなく個人。梅原の富士山や花の絵は絵画好きの個人がもってい
るものが相当ありそう。