ゴッホの‘タラスコンの乗合馬車’(1888年 プリンストン大美)
上野では西洋美の‘北斎とジャポニスム’(10/21~1/28)の3日あとにすぐ近くの東京都美で‘ゴッホ展 巡りゆく日本の夢’(10/24~1/8)がはじまる。
ゴッホは世界中どこで回顧展が開かれても多くの観客を集める超人気の画家、だから日本でもゴッホ展が定期的に行われる。最近では2012年から13年にかけて京都など国内4カ所を巡回した。このときは5月京都美術旅行をしたので見逃さずにすんだ。そのためゴッホ展の皆勤がとぎれてない。
4年ぶりのゴッホ展には‘巡りゆく日本の夢’というサブタイトルがついている。最初に行われる北海道近美での盛況ぶりが先月タイミングよく日曜美術館で紹介され、浮世絵がゴッホに与えた影響についても焦点をあてていたので、今回の切り口と作品の構成がアバウトわかった。
西洋美へでかけると北斎や広重たちが描いた北斎漫画や風景画などに刺激を受けたモネやドガ、ロートレックらが浮世絵の色彩や構図をどんな風に自分の作品にとりこんでいったかがしっかり頭のなかにきざまれるはず。ここにはゴッホやゴーギャンはでてくるのだろうか。仮に出品されていなくてもゴッホについては東京都美をはしごすれば浮世絵との関連性は明確になる。
こうしたゴッホの画風と浮世絵のつながりのほかに、チラシに載っている作品のなかに気になるものがある。それはプリンストン大美が所蔵する‘タラスコンの乗合馬車’、現地でみることはまずないから日本でお目にかかれるのはありがたい。楽しみにしている。