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Channel: いづつやの文化記号
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今年 My‘好きな女性画’に加わった作品!

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Img_0002     フラ・アンジェリコの‘ザクロの聖母’(15世紀 プラド美)

Img_0003ジェンティレスキの‘悔悛のマグダラのマリア’(1640年代中頃 バルベリーニ美)

Img_0001     ワイエスの‘マガの娘’(1966年)

Img     勝川春章の‘石橋図’(1783~87年)

絵画をみる一番の楽しみは‘女性画’との出会いなので一年の締めとして、今年My‘好きな女性画’加わった作品を登場させることにした。

12月に入ったときこの4枚は決まっていたが、6月初旬マドリードのプラド美でみたフラ・アンジェリコ(1400~1455)の‘ザクロの聖母’はケンスケさんの情報によると、イギリスの美術・文化雑誌はこの絵を世界の美術館が新たに収蔵した作品のベストワンに選んだとのこと。

不思議に思ったのは聖母の顔、ほかの宗教画に描かれた聖母とくらべとても親近感がありドラマやCMにでている人気のタレントと対面しているような気がした。この現代に生きる女性を思わせる容姿と身につけている服の青の輝きが目に焼きついている。

カラヴァッジェスキの女流画家、ジェンティレスキ(1593~1654)の‘悔悛のマグダラのマリア’も忘れられない一枚になった。大盛況の‘カラヴァッジョ展’(西洋美 3/1~6/12)に出品されたこの絵を所蔵しているのはローマにあるバルベリーニ宮国立古典美術館、一度訪問したときは展示されてなかったので目の前に現れたときは大きな衝撃を受けた。とくに息を呑むのが静脈のリアルすぎる表現。

今年はマドリードでの美術館巡りが大きな喜びをもたらしてくれたが、メインディッシュのボス、ラ・トゥールの絵だけでなく、想定外のワイエス(1917~2000)もそのなかに入っている。肌の皺やしみなど思わず見入ってしまうほど精緻に描くのがワイエスの肖像画の特徴、画面に大きく描かれた‘マガの娘’を長くみていた。

日本画でもいい絵に遭遇した。それは2月から3月にかけて出光美と太田記念美で開催された勝川春章(1726~1792)の回顧展に姿を現してくれた‘石橋図’、はじめてお目にかかる肉筆画で視線を釘付けにするのが被り物の獅子の毛の鮮やかな赤、こんないい獅子舞の絵を個人コレクターがもってたのか!という感じ。

今年も拙ブログにおつきあいいただきましてありがとうございます。
皆様よいお年をお迎えください。


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