フィリップスコレクションで開催中の展覧会(10/10~1/10)
3年前ワシントンを訪れたとき、市内観光は最後に行くスミソニアン航空宇宙博物館まではパスしてお目当ての美術館まわりをした。今回は関心の的は‘宗達展’、だから航空宇宙博物館の一つ手前の国会議事堂のところからみんなと離れてフリーア美に1時間ちょっといた。
団体ツアーの場合、ワシントンで行くところは決まっている。リンカーン記念館、ワシントン記念塔、ホワイトハウス、国会議事堂はまずはずせない、このほかにはアーリントン国立墓地も入っているものもある。そして定番の名所観光のあとはスミソニアンで航空宇宙博かナショナルギャラリーに入館する。
スミソニアンは18の博物館、美術館、国立動物園からなる世界最大の博物館群。嬉しいことに入館料は大英博物館と同じくどこもとらない、多くの人が訪れるのが航空宇宙博と絵画の殿堂ナショナルギャラリー、東洋美術やホイッスラーの絵画のコレクションで有名なフリーア美は航空宇宙博から歩いて10分くらいのところにある。
このふたつの中間にあるのがハーシュホーン美、ここは3年前入館したが質の高い現代アートが目を楽しませてくれる。また、隣の方の話だとナショナルギャラリーの近くにある自然史博物館もみるものは多いそうだ。
今回参加したツアーはニューヨークからボストンへは大陸縦断鉄道(アムトラック)で移動した。アメリカで列車に乗るのははじめてだったので、車窓からの眺めはとても新鮮だった。海岸線と並行して走る時間が長く、ポッパーが夏の時期を過ごし作品を描いたところはこんな風景だったのだなと思ったりもした。
ボストンまでは4時間、外をみるのも飽きてきたから目の前にあった車内雑誌をぱらぱらめくっていたら興味深いページがでてきた。3年前訪問したワシントンのフィリップス・コレクションで現在特別展が開かれており、ここに今年の2月史上最高値の360億円で落札されたゴーギャンの‘いつ結婚するの’が出品されている。
この絵を誰が買ったのかははっきりしてないが(カタールのコレクターということもささやかれている)、所蔵していたスイスのシュテヘリン一族が手放したことはまちがいない。では、なぜ10/10からフィリップスコレクションンで展示されているのか?
勝手な読みだが、買い手がカタール人ならこれからは以前バーゼル美に寄託されていた時のようにみれなくなるのでその前にワシントンで公開するということが買い手との間で交渉され展示が実現した。このあたりはよくわかならいが、件の絵は今ワシントンにある。この情報を早く入手しておれば名所観光につきあわなくでフィリップスコレクションに寄ることができたのに。惜しいことをした。