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Clik here to view. ‘焼締芋頭水指 伊賀’(桃山時代 17世紀初期)
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Clik here to view. ‘焼締三角花生 備前’(桃山時代 17世紀初期)
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Clik here to view. ‘掛分釉一重口水指(朝鮮唐津)唐津’(17世紀初期 北村美)
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Clik here to view. ‘肩衝茶入 銘霜枯 唐津’(桃山時代 17世紀初期)
銀座松屋で行われている‘古田織部展’(1/19まで)は織部焼の茶碗や香合だけでなく、織部が茶会で使ったいわゆる‘織部好み’の茶道具の名品がいくつもでている。いずれもこうした特別なやきもの展でしかみれないもの、その印象深い形や景色、奥深い色合いにテンションが上がりっ放しだった。
立ちつくしてみていたのが伊賀の‘焼締芋頭水指’、すごい存在感を放つこの水指、伊賀の名品といえばすぐ五島美にある‘古伊賀水指 銘破袋’を思い浮かべるが、ほかにもこんな力強い造形をもった水指があったとは!
専門家や焼き物コレクターの間ではどこの誰がこうした傑作を所蔵しているかはわかっている、イベント的なやきもの展が見逃せないのは主催者の強い依頼に応えて知る人ぞ知る名品が姿をみせてくれるから。本当にいいものをみた。
備前の三角花生にも心を奪われた。手元のやきもの本にこの花生が載っているが、本物でないとやはりその鋭い造形の魅力は伝わってこない。これにお目にかかれたのは大収穫、また唐津の‘掛分釉一重口水指’もうれしい一品。
これは追っかけやきもののひとつ。だから、目の前に現れたときはびっくりした。北村美にあるこの水指、二層になった鉄釉と白釉、鉄釉が下の白釉のところに滝のように流れ落ちる景色が心を打つ。幸運な出会いが用意されていたのはついている。
今回目を楽しませてくれたのが茶入の名品。全部で8点でていた。とくに気に入ったのが唐津の‘肩衝茶入 銘霜枯’、息をしずめてみていた。また、同じ唐津の肩衝、岩を水が幾筋も流れるようにみえるなだれが気を惹く‘肩衝茶入 銘岩清水’の前にも長くいた。茶入の生み出す‘こげ茶色の美’にまたまた魅せられた。