銀座の松屋へでかけ‘没後400年 古田織部展’(19日まで)をみてきた。10時の開店と同時に入って30分も経つと館内には続々と人が入っ来た。日曜美術館でとりあげられたので織部人気に一層拍車がかかった感じ。
この展覧会はこのあと2か所を巡回する、まずそのことを。
★奥田元宋・小由女美(広島県三次市) 3/2~4/12
★佐川美(滋賀県守山市) 10/10~11/23
銀座松屋は立派なやきもの展を開催することで定評がある。今回も大ヒット、古田織部(1544~1615)が亡くなってから400年が経つ。こういう年に行われる展覧会では主催者も相当力が入る。織部に対するオマージュの強さが作品のラインナップに表れている。サプライズがとぎれないすごいラインナップ、これほどいいものが集まっていたとは!
とくに長くみていたのが最後の部屋に飾られている‘織部扇面形蓋物’と‘織部州浜形手付鉢’。この扇面形はこれまでみたなかでは一番いい。目が点になるのがぐるぐる巻きの文様と丸のへこみ、こんなに手の込んだ絵柄を生み出す陶工の感性と技に200%KOされた。
州浜形がおもしろいのは把手が波打っているところ。その下にある瓢箪の形がこの造形とぴったり合う感じ。Myカラーが緑&黄色なのはグレコの緑と織部の緑に魅せられているから。緑と目を引く文様、最高の織部に出会い腹の底から喜んでいる。
茶碗の形がぐにゃっと曲げられ楕円形になっている‘黒織部百合文茶碗’、以前出光美であった‘志野と織部’(2007年)でみたときは個人蔵となっていたが、今回梅澤記念館に変わっている。梅澤記念館は以前調べたことがあるが存在しているのかよくわからなかった。現在は出かけるとコレクションが展示してあるのだろうか?
初見で収穫は‘黒織部茶碗’、織部が高台の脇に名前を入れている様子をつい想像してしまう。その茶碗を今みているのだから目に力が入る。