伊藤若冲の‘白梅’(18世紀)
那波多目功一の‘耀’(1986年)
郷倉千靭の‘紅白梅’(20世紀)
東博で‘大覚寺展’を楽しんだあと、みどりがめさんから情報をもらった美術館、
六町ミュージアム・フローラを目指した。JR上野駅へ戻るとき、西洋美のまわ
りは‘モネ展’(2/11まで)をみる人たちの長い行列ができていた。チケット
をもっている人の待ち時間が100分!平日なのに凄いことになっている。
過去モネ展を見逃さず足を運んできたが、こんな待ち行列をみたのははじめて。
六町ミュージアムは秋葉原からでているつくばエクスプレスに乗車して六町駅
(15分くらい)で下車すると、そこからは徒歩5分で到着する。2012年
に開館したらしい。こじんまりしたデザインセンスのいい洋風の邸宅美術館で
ある。コレクションを春、夏、秋、冬と4回展示替えして披露している。入館
料は300円。今回の冬展示(1/31まで)ではチラシに目玉の絵がどんと使われている。それがこの美術館に出かけるように背中を押した伊藤若冲(1716~1800)の絵。
3点飾られていた。思わず足がとまるのが‘巖上鷲図’。こんないい若冲を手に
入れていたとは。家に帰ったあとこれまで鑑賞した若冲の作品をMy図録5冊
でチェックすると、この絵と絵柄がよく似た‘鷲図’があった。これは以前プライ
ス氏が所蔵していたもので現在は出光美のコレクションになっている。ほかに
鷹の大きく描いたものを3点みていた。
‘白梅’は5点くらいお目にかかった梅図の別のヴァージョン。もう一点は‘伏見
人形図’で、目が細くて笑っているようにもみえる丸顔の人形は3体描かれてい
る。ぱっとみて、個人蔵となっていたのはここのものだったのかと思った。
ところが、図録をめくってみると10点のなかにこれは含まれてなかった。
また別の伏見人形がでてきた。一体、若冲は全部で何点描いたのだろう。
日本画では1/10に茨城県近美で知った那波多目功一(1933~)の‘耀’と
郷倉千靭(ごうくらせんじん 1892~1975)の‘紅白梅’を長くみてい
た。急に関心が高まった那波多目功一の回顧展が目黒区にある郷さくら美で
開催されている(12/7~2/24)ので出かけてみるつもり。