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Channel: いづつやの文化記号
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ミューズにとどけ追っかけ陶磁器! 川喜田半泥子 荒川豊蔵

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川喜田半泥子の‘志野茶碗 不動’(20世紀 石水博)

Img_0003_20241112224601     

‘井戸手茶碗 さみだれ’(20世紀)

Img_20241112224601    荒川豊蔵の‘志野茶碗 耶登能鳥梅’(1976年)

Img_0001_20241112224601     ‘鼠志野茶碗’(1954年)

何度も足を運んだやきもの展でよく開催される美術館として頭に浮かぶのは
東博、五島美、根津美、三井記念美、出光美、MOA美、茨城県陶芸美。そし
て、百貨店では日本橋三越・高島屋、銀座松屋。このなかで満足度が
急上昇して株をあげたのが銀座松屋。やきもの展ときくと心をはずませて出
かけるのは五島、根津、三越、高島屋が多かったから、松屋のやきもの展に
気づくのがだいぶ遅れた。松屋に二重丸をつけさせたのは2009年に開催
された川喜田半泥子(1873~1963)の回顧展。

やきもの本により川喜田半泥子がスゴイ陶芸家という情報は入っていたが、
なにせ本物にお目にかかったことはなかったから幻の陶芸家だった。それが
松屋で一気に解決し、200%のめりこんだ。過去に行われた個展のことは
知らないが、この特別展は岐阜県現代陶芸美、横浜そごう美、山口県萩美、
三重県美にも巡回したから一級の半泥子展であることは間違いない。お陰で
有名な‘志野茶碗 赤不動’(東近美蔵)や圧倒的な存在感で迫ってくる‘伊賀
水指 慾袋’(石水博蔵)などを堪能することができた。一生の思い出である。

川喜多半泥子の生まれた三重県の津市にある石水博物館は半泥子のやきものをたくさん所蔵しているが、大回顧展に赤が映える‘志野茶碗 不動’は残念ながら出品されなかった。いつかこの博物館を訪問してみたい。半泥子の正業は銀行の頭取で作陶は趣味でやっていた。一流の腕とセンスをもいっていたのに素人の陶芸という感覚でおこなっていたから、作品は展覧会に出品されず販売されたこともなく、多くは知人に贈られた。個人蔵の‘井戸手茶碗 さみだれ’に会えると嬉しいのだが。

半泥子の作品をみていると日本の伝統的なやきものの世界にまぎれこんだような気になるが、同じことが志野を再現した荒川豊蔵(1894~1985)にもいえる。運がいいことに2008年、茨城県陶芸美で行われた‘人間国宝 荒川豊蔵’に遭遇し、長年の思いの丈を叶えることができた。志野が大好きなので‘志野茶碗 耶登能鳥梅(やどのうめ)’や渋い色調が心に響く‘鼠志野茶碗’を縁があればみてみたい。


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