WS第5戦でドジャースがヤンキースを7-6で破り、世界一になった。
拍手々!ドジャースが4勝1敗で敵地で優勝決めたのは予想外で、本拠地の
LAに戻って4勝2敗あるいは4勝3敗でワールドチャンピオンに輝くと思
っていたので、WSが早めに終わったなというのが率直な感想。ヤンキース
のエース、コールが第1戦に続き4回までヒットを許さずドジャースを0点
に抑え、ジャッジやスタントンらのホームランで5点リードするという戦況
では誰だって、ドジャースは今日は勝てないなと思う。
ところが、5回のドジャースの攻撃から‘ドラマを生み出す野球のおもしろさ’
がでてきた。はじまりはジャッジの凡フライを落球するというこんな大一番
で想定できないミス。そのあと若手のホープのショートがサードへ悪送球、
これでノーアウト満塁。このピンチにコールはラックス、大谷を三振にとり、
0点に終わらせるかなと予想させる。案の定、2番ベッツは簡単な一塁ゴロ、
ところが、ここでコールが大きなミスをする。一塁ベースに全力で走らない
のである。これは投手の基本動作だろう!これでドジャースにありがたい1
点が入る。そのあとこのシリーズ4本のホームランを放つなど絶好調のフリ
ーマン、T・ヘルナンデスのヒットにより4点。なんと5ー5の同点となり
試合は振り出しに戻った。こんなことがおこるのか!?
今日はドジャーズが勝かもしれない、だんだんそんな気がしてきた。果たし
て、1点リードされた8回の攻撃でドジャースの粘り強さがでてきた。先頭
バッターのK・ヘルナンデスは会心のレスト前ヒットで塁に出ると、PSで
打撃好調のエドマンはしぶとくショートの内野安打で続く。さらに捕手のス
ミスが楽々のフォアボールでノーアウト満塁。このチャンスにラックスとベ
ッツが犠牲フライで2点をとり、7-6と逆転した。流れはもうドジャース
か。だが、ヤンキースの攻撃は8回、9回と2回ある。1点差だとまだわか
らない。ヤンキースのサヨナラ勝ちで第6戦にもつれこむ、これだって十分
ありうる。
不安のよぎるヤンキースの攻撃だったが、トライネン、ビューラーがよく抑
え、そのまま7-6で勝利した。最後はレギュラーシーズンで30球団のな
かで最も高い勝率で地区優勝をはたしたドジャースが今年のWSを制した。
大谷が移籍したドジャースは投手陣にも攻撃陣にも怪我で戦列を離れる選手
が次々とでたが、それをカバーする選手が活躍し、出ずっぱりの大谷が打撃、
走塁でチームの勝利に貢献した。大谷は残念なことにPSの最後の最後にな
って左肩を亜脱臼する不運に見舞われたが、なんとか3~5戦に出場し、存
在感でチームを引っ張った。今日先発したフラハティは期待されながら早々
と降板した。先発陣ではメッツ戦、ヤンキース戦で好投した山本が一番輝い
た。レギュラーシーズンでは故障でフルに投げられなかったが、PSでは高い
投球術と精神面の強さを見せつけた。山本も大谷同様、‘もっている’。来年は
真にエースにむかって力強く前進するだろう。