国宝‘十一面観音立像’(奈良9世紀 観音寺)
‘飛鳥大仏’(重文 飛鳥609年 飛鳥寺)
ここ数年、東博で奈良や京都にある仏像彫刻の傑作を観ることが多い。今年は現在開催中の‘神護寺展’に国宝の‘薬師如来立像’が登場した。そして、3年前には長年夢みていた聖林寺の国宝‘十一面観音菩薩立像’に東京でお目にかかることができた。こうしたエポック的な鑑賞体験が重なると、追っかけ仏像リストに残っている名品にもエネルギーを注ぎこみ思いの丈を叶えたくなる。
最も見たいのが大阪の観心寺にある密教彫刻の傑作‘如意輪観音坐像’。手元の情報に変更がなければ毎年4月17日・18日にのみ公開される。来年あたりは日程を調整してこの秘仏の前の立ちたいのだが。もうひとつ、お目にかかれる日が決まっている傑作がある。それは東大寺法華堂に12月16日のみに飾られる‘執金剛神立像’。やはりこれをみないと仏像はコンプリートにならない。だから、なんとしてもみたいのだが、、年末というのがなやましいところ。
奈良市の法華寺にある‘十一面観音立像’も鑑賞欲を強く刺激される仏像。印象深いのが丸まった蓮の葉と蕾を先につけた茎が44本ある光背。これが公開されるのは10月25日~11月10日。奈良は足が遠ざかっているから、そろそろお寺廻りを本格化するフェーズに突入したい。飛鳥寺の‘飛鳥大仏’はこれまで縁がなかった。ずっと気にっている古い仏像なので、そろそろ対面したい。
聖林寺の‘十一面観音立像’をこぶりにした感じがするのが観音寺の‘十一面観音立像’。観音寺は2年前、東博であった‘京都・南山城の仏像’で知った南山城という地域にあるから、ここでじっくり寺巡りするのは楽しいかもしれない。