3日前、急に納入意欲が強まった日本映画をブックオフで運よく手に入れた。
それは黒澤明監督の‘用心棒’(1961年)。値段は1600円。たまたま
You Tubeでクライマックスの部分などが5分とかの短時間で数本流れているの
をみて、大変惹きこまれた。三船敏郎が演じる用心棒は強くてカッコよくて、
そしてユーモアがある。いきがるチンピラやくざ(ジェリー藤尾、知っている
人は知っている)に用心棒は‘斬られると痛えぞー!’とやんわり諫める。この
セリスに思わず笑ってしまった。うかつにもこの映画をみてなかった。
You Tubeに救われた感じである。
この1本が追加されてわが家の名作映画のDVDコレクションは現在345本に
なった。まだ観賞してないのが45本残っているから、おもしろくないものの
処分を考えると、MAXは350本前後に落ち着きそう。映画を観たあとウキペ
ディアや映画愛好家の感想記などを1作ごとにまとめてきたので、そのファイ
ルが10冊にもなった。そこで、世の中にたくさんいるプロ・アマの映画通に
はとてもかわないが、いづつや流の映画の楽しみ方、好きな俳優、心に残るシ
ーン、セリフなどを気ままに語ってみたい。
コレクションを本格化させてDVDの数がどんどん増えていった俳優が何人か
いる。その一人、グレゴリー・ペックの話から。手元にあるのは次の10本。
☆マッケンナの黄金(1968年)
☆ローマの休日(1953年)
☆アラバマ物語(1963年)
☆紳士協定(1947年)
☆仔鹿物語(1946年)
☆ナバロンの要塞(1961年)
☆白鯨(1956年)
☆大いなる西部(1958年)
☆白い恐怖(1945年)
☆キリマンジェロの雪(1952年)
以前観たのは西部劇の‘マッケンナの黄金’とあのオードリー・ヘップバーンと
共演して大ヒットした‘ローマの休日’の2本だけだった。ブックオフに通うよう
になり、‘映画ベスト00’などのランキング情報により作品を知り関心を
よせて探してゲットしたものはちょうど10本になった。観たものは1点を除
きすべて残している。処分したのはちょっと怖い‘ケープフィア’。
‘マッケンナの黄金’は何度みたことか。冒頭のテーマソングの歌声に誘われて
物語のなかに入り、ラストは保安官マッケンナと恋人は共に黄金がたくさん入
った革袋を手にして気持ちよく馬を走らせていく。大きな岩の柱の影がどんど
ん伸びて行って黄金の眠る谷間への入り口を示す場面が最高に盛り上がる。
このアイデアをスピルバーグ監督はインディジョーンズの第一作で使っており、
砂漠のどこにアークがあるかを発見する。
‘アラバマ物語’はグレゴリー・ペックがアカデミー賞の主演男優賞をとった作品。黒人の青年を弁護する弁護士役を見事に演じている。感動する映画だった。‘紳士協定’は監督は名匠エリア・カザンで、アカデミー作品賞に輝いた。グレゴリー・ペックは反ユダヤ主義にユダヤ人の立場になって真の正義を追求するジャーナリスの役で出演している。今年観た‘仔鹿物語’は出色の親子物語映画。この映画である知識を得た。それは未開拓の原野を開墾して自然と戦いながら農業をしている父親(グレコリー・ペック)はあるとき大毒蛇に足を噛まれた。そのそばに鹿がいたので息子に‘ナイフで鹿の腹を裂き、肝臓と心臓をとれ、毒を吸わせるから’という。‘腫れて死ぬよりマシだ。毒を吸っている’ この処置がうまくいき父親は一命をとりとめた。鹿には仔鹿がおり草むらに隠れていた。そして、男の子は念願の仔鹿を飼うことになった。生きている肝臓や心臓が毒を吸うという話はとても新鮮だった。
グレゴリー・ペックは俳優として優れているのでいろんな役をこなせる。‘ナバロンの要塞’はハラハラドキドキの傑作戦争映画。シナリオが本当にすばらしい。ヒッチコックの‘白い恐怖’はイングリッド・バーグマンとの共演。記憶喪失症になっている医師(グレゴリー・ペック)を助けようと女医(イングリッド・バーグマン)は恩師の精神分析学者に助けを求め奮闘する。幻想シーンにダリの絵がでてきたのでびっくりした。