ミケランジェロの‘パウロの回心’(1542~50年 ヴァチカン宮殿)
ラファエロの‘聖チェチリアの法悦’(1513~15年 ボローニャ国立絵画館)
‘巫女たち’(1514年 サンタ・マリア・デッラ・パーチェ聖堂)
美術とのつきあいを本格的にはじめたころ、まず夢中になったのがルネサンス絵画。そのど真ん中にいたのがダ・ヴィンチ、ボッティチェリ、ラファエロ(1483~1520)、ミケランジェロ(1475~1564)。理想として掲げたのは美術本にでてくる主要作品を全部みること。趣味でも仕事と同様に目標があったほうが心に張りがでてくるし長続きする。
ミケランジェロについては本職の彫刻は運がいいことにコンプリートできた。
エルミタージュとブルージュにある作品がみれたのがいい流れになり、最後
はロンドンの王立美術アカデミーで念願の全点鑑賞が完成した。となると絵
画でも幸運を期待したいが、ローマのヴァチカン宮殿パオリーナ礼拝堂に描
かれている‘パウロの回心’と‘ペテロの磔刑’が残っている。宮殿は3度訪問したのにこれをみれなかったから、公開されてないのだろう。いつか奇跡が起こり観る機会がやってくると嬉しいのだが、、
2013年西洋美で待望のラファエロ展が開かれた。目玉はフィレンツェのピッティ美にある‘大公の聖母’、この有名な絵がやって来たのだから、これはひとつの‘事件’だった。ほかにもラファエロ本に載っている作品などが全部で15点くらい出品された。これはありがたい。おかげでコンプリートにぐぐっと近づいた。今、これをみれたらラファエロは‘済みマーク’でいいかなと思っているのはボローニャの国立絵画館にある‘聖チェチリアの法悦’。大作だから見ごたえがありそう。
2006年、ローマでカラヴァッジョとベルニーニを精力的にみてまわったとき、サンタ・マリア・デッラ・パーチェ聖堂のキージ礼拝堂に描かれたラファエロの‘巫女たち’も予定していたが時間がなくなり諦めた。これは一度みてみたい。そして、シャンティイーのコンデ美蔵の‘三美神’、小さな絵だがお馴染みのテーマなのでとても気になる。