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Channel: いづつやの文化記号
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ミューズにとどけ追っかけ絵画! モンドリアン

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Img_0004_20240313224301    ‘進化’(1910~11年 ハーグ市美)

Img_0003_20240313224301    ‘楕円形のコンポジション’(1914年 ハーグ市美)

Img_20240313224301    ‘作品Ⅰ’(1921年 ルートヴィヒ美)

Img_0001_20240313224301    ‘コンポジション、ロンドン’(1942年 オルブライト=ノックス・アート・ギャラリー)

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‘ニューヨーク・シティⅠ’(1940年)

美術館巡りは複数の美術館をまわると結構エネルギーを消費する。だから、
大都市でもあまり広くない空間に美術館が集まっていると快適に美術鑑賞
ができる。たとえば、パリだとルーヴルやオルセーのまわり。アメリカで
はNYが楽しい、メトロポリタン、グッゲンハイム、ホイットニー、MoMA、
フリックコレクション、クリムトの絵がみれるノイエギャラリーが縦に
ぽんぽんと並んでいるので、アクセスで疲れることなく古典絵画から近現
代アートまで幅広く満喫できる。

MoMAにはエポック的な鑑賞体験となる名画がたくさんある。抽象絵画を
切り開いたモンドリアン(1872~1944)の‘ブロードウェイ・ブギ
ウギ’もそのひとつ。軽快なジャズは聴こえてくるような感じで心がとても
軽くなる。抽象絵画とはいえここには緊張感や重苦しさはみじんもない。
この夜のNYで高層建築の窓を連想させる代表作にお目にかかれたので、
モンドリアンは大仕事をしたような気分ではある。でも、こういう水平線
と垂直線だけによるシンプルな空間構成と明るい色彩が胸に強く刻まれる
抽象画はイメージが似たような作品でもひとめ見れば楽しさのプラトー状態
は保たれる。

当面のターゲットはオランダのハーグ市美。この街ではフェルメールや
レンブラントの有名な絵がたくさんみれるマウリッツハイス美には入館した
が、市立美術館にはまだ縁がない。美術本には所蔵するモンドリアンの具象
画、初期のころの抽象画がずらっと揃っている。彫刻のような人物表現に
はっとさせられる‘進化’と‘楕円形のコンポジション’を必見リストに登録して
いる。

‘ブロードウエイ・ブギウギ’へ進んでいく過程でうまれる抽象画はシリーズ
I、Ⅱというふうに変遷していく。‘作品Ⅰ’とかロンドンで描きはじめたが
戦争が勃発したためNYに移ってから完成させた‘コンポジション、ロンドン’
、そして、幾何図形的な景観が抽象芸術にはうまくマッチするNYに完璧に嵌り込んで描いた‘ニューヨーク・シティⅠ’などをいつかみてみた
い。


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