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Channel: いづつやの文化記号
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マリー・ローランサン ベスト5!

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  ‘グールゴー男爵夫人の肖像’(1923年頃 ポンピドゥー)

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  ‘マドモアゼル・シャネルの肖像’(1923年 オランジュリー美)

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  ‘帽子をかぶった自画像’(1927年頃 マリー・ローランサン美)

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  ‘少女と小鳥’(1937年 大谷コレクション)

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  ‘花束をもつ婦人’(1942年 ひろしま美)

画家との距離が一気に縮まるのが作品が数多くみられる回顧展との出会い。
今年はマリー・ローランサン(1883~1956)の当たり年で、
Bunkamuraとアーティゾン美で2回も体験した。おかげでMyマリー・
ローランサンベスト5!がほぼ固まった。作品の好みは相対的なものだが、
鑑賞した作品の数が増えてくるといろいろ比較できるのでいい絵は自然と
浮かび上がってくる。

特筆すべきはベスト1の絵が変わったこと。これまではローランサンとい
うとすぐ思い浮かんだのはパリのオランジュリーでお目にかかった‘マドモ
アゼル・シャネルの肖像’だった。でも、ポンピドゥーにある‘黒いマンテラ
をかぶったグールゴー男爵夫人の肖像’をみてしまうと、もうこちらに夢中
になってしまう。徽宗の‘猫図’とともに忘れられない肖像画になった。

ココ・シャネルの肖像画にはおもしろい話がある。シャネルは出来栄えが
気に入らなかったので描き直しを要求したが、パリっ子のローランサンも
譲歩しなかった。そのためシャネルは絵を受け取らなかった。ローランサ
ンは後にこのように語っている。‘シャネルはいい娘だが、オーヴェルニュ
の田舎娘よ。あんな田舎娘に折れてやろうとは思わなかった。’

日本のマリー・ローランサン美が所蔵する‘帽子をかぶった自画像’は
2010年川村記念美で一度みたのだが、そのときはそれほど惹かれなか
った。ところが、アーティゾン美で再会した瞬間、見惚れてしまった。
春Bunkamuraでローランサンの世界に酔っていたから、感じ方が変わった
のかもしれない。日本の美術館には魅了される絵が多くある。たとえば、
大谷コレクション(今もある?)、アーティゾン美、山形美、松岡美、
ひろしま美、中之島美。そのなかでお気に入りは‘少女と小鳥’と
‘花束をもつ婦人’。


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