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Channel: いづつやの文化記号
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美術で‘最高の瞬間’! 飛鳥・奈良時代の仏像

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  国宝 ‘菩薩半跏像’(7世紀 中宮寺)

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  国宝 ‘弥勒菩薩半跏像’(7世紀前半 広隆寺)

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  国宝 ‘百済観音立像’(7世紀 法隆寺)

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  国宝 止利仏師の‘釈迦三尊像’(623年 法隆寺金堂)

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  国宝 ‘廬舎那仏坐像’(752年 東大寺金堂)

仏の姿を形にした仏像は仏教が538年に伝わって以来、連綿と造立されて
きた。美術の教科書に載った仏像を実際に目にする機会がやってくるのは
奈良・京都への修学旅行。誰もが行く奈良の東大寺で‘廬舎那仏坐像(奈良の
大仏)’と対面して、仏像のイメージが最大級のボリュームで心に刻み込まれ
る。絵画と違い彫刻は立体なので、仏像でも肖像彫刻でも大きさものに遭遇
すると緊張し言葉を失って眺めることが多い。だから、奈良の大仏は特別な
視覚体験として長い年月を経ても鮮やかに蘇ってくる。

法隆寺も定番の観光コースとして修学旅行に組み込まれているが、仏師と
して最初に覚える止利仏師のつくった‘釈迦三尊像’についてはみたという記憶
はまったくない。たぶん、この仏像の前には立ってないと思う。しかとこの
目で確信するのはそれから時が流れ大人になってからのこと。4,5年前
東博でも披露された。

そして、二度目,三度目の法隆寺となっても飛鳥仏を代表する止利仏師の様式
とかなり異なる‘百済観音立像’を専用の部屋で対面したかはこれまたあやふや。
一回はみたが、ここだっか、展覧会が開かれた奈良博だったか記憶が薄れてい
る。この百済観音像は細長いのが印象的で横からみると薄い木彫のイメージ。
お顔はおとなしくてとても優しい感じがする。

飛鳥仏でもっとも魅了されているのは法隆寺の近くにある中宮寺でみた‘菩薩
半跏像’。これに会ったとき仏像で‘最高の瞬間’!を200%感じた。フィギュ
アの浅田真央ちゃんを連想させる卵型の顔がうっとりさせる。この生身感の
する仏像が7世紀に生まれたことは奇跡的である。京都の広隆寺でもすばら
しい半跏像に会える。優しさに溢れた‘弥勒菩薩半跏像’の瞑想にふける姿も
‘菩薩菩薩像’同様に、心を鎮めてくれる。


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