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美術で‘最高の瞬間’! 白隠 親しめる禅画

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  ‘達磨像’(1764年 万寿寺)

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  ‘七福神と鼠の正月’(1764年 大阪中之島美)

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  ‘すたすた坊主’(1759年 富岡美)

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  ‘お福御灸図’(1751~60年 永青文庫)

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  ‘大燈国師像’(1758年 永青文庫)

禅画に影響受けた音楽家はいろいろいる。ジョン・レノンとかジャズ・ピア
ニストのキース・ジャレット。こういう天才は禅にふれてびびっとくる。
でも、普通の人間は禅の心を表現した禅画はちょっと厄介。禅問答を絵画化
しても‘はい、そうですか、’とはならず、わかったようなわからないような
中途半端な気分がずっと続く。

ところが、白隠(1685~1768)の絵はこの状態を解放してくれる。
もっとも魅せられてる‘達磨像’に遭遇して白隠と一生つきあっていこうと思っ
た。1000点以上描いたと伝えられる達磨像はこの絵のように80代のも
のは線が太く大胆になっており、親しみやすい達磨になっている。絵だけの
ことであるが、これで禅が近くなった。

白隠の絵が楽しいのは人物や動物の描写がとてもおおらかでユーモアに満ち
ているから。その最たるものが大阪中之島美が所蔵する‘七福神と鼠の正月
’と‘すたすた坊主’。坊主は七福神のひとり布袋さん。笹と手桶をもって裸参
りをする姿につい笑みがこぼれる。人気の布袋さんのゆるキャラが全開と
いったところ。

目白にある永青文庫は白隠をたくさんもっている。数回通ってだいたい目に
中に入れた。げらげら笑ってしまうのが‘お福御灸図’。大きな簪(かんざし)
をつけたお多福が老人の痔にお灸をする画面が描かれている。一方、目をぎ
ょろっとさせる‘大燈国師像’は圧倒的な存在感で迫ってくる。悟りをとことん
追求するため、大燈国師は東山の五条橋の下で乞食となり修行を続けた。


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