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‘青花麒麟文大盤’(元14世紀 トプカㇷ゚宮殿)
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‘青花雲龍文双耳瓶’(元1351年 )
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‘青花蓮池魚藻文壺’(重文 元14世紀 大阪市立東洋陶磁美)
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‘青花魚藻文壺’(重文 元14世紀 東博)
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‘青花龍濤文天球瓶’(重文 明15世紀 畠山記念館)
海外の美術館やコレクターが所蔵する中国のやきものが日本に集結した特別
展をこれまで2回体験した。そのひとつが1999年に山口県立萩美・浦上
記念館で行われた‘中国陶磁の至宝 英国デイヴィッド・コレクション’(この
コレクションは売りに出されたという話をどこかで聞いたことがあるので、
今は存在してない)。ここに目を奪われる青花(日本の染付のこと)が出品
されていた。‘デイヴィッド瓶’として世界的に知られている‘青花雲龍文双耳
瓶’、景徳鎮でやかれた元の青花を代表する優品である。
海外で青花を食い入るようにしてみたのは本家本元の台北の故宮博物院だが、
2001年トルコのイスタンブールにあるトプカㇷ゚宮殿に出かけたときも事前
に情報を仕入れていた青花コレクションにわくわくだった。果たして、‘青花
麒麟文大盤’のような大きくて青の輝きに目がくらくらする名品がたくさん飾ら
れていた。これは圧巻!16世紀初頭、世界中から高価な文物を集めていた
オスマン帝国のスルタンはなかでも中国、元代の磁器‘青花’の美しさに魅了され、
蒐集に熱を入れた。青花で‘最高の瞬間’を味わい生涯の思い出となった。
展覧会の図録はダブりが多い場合を除いて、基本的に購入することにしている。
数が多いので管理が大変だがなかにはバイブルのようなできのいい図録があり、
宝物みたいに気分を良くしてくれる。2009年東博で開催された‘染付 藍が
彩るアジアの器’もそのひとつ。日本でみられる青花がかなり並んだので、青の
魅力に心が相当ハイになった。以前、東博平常展で‘魚藻文壺’に出会い青の発色
に感激した。もしかしたら、これが最も青が美しいのではないかと思った。が、
もうひとつ凄い青花があった。一緒に並んでいた大阪市立東洋陶磁美蔵の‘蓮池
魚藻文壺’。絵柄はこちらのほうがぐんと見栄えがする。このふたつが最高峰!
畠山記念館でみた‘青花龍濤文天球瓶’も忘れられない。これは明時代初期、永楽
頃につくられたもの。天球瓶の形に大変惹かれる。全面に波濤が描かれ白抜きで
パワーあふれる龍が堂々たる姿をみせている。四爪龍でないのはご愛敬。
これほど大きな天球瓶がみられるなんて幸せである。