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ペローフの‘鳥追い’(1870年 国立トレチャコフ美)
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ペローフの‘眼る子どもたち’(1870年 トレチャコフ美)
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セローフの‘桃と少女’(1887年 トレチャコフ美)
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セローフの‘リョ―リャ・デルヴィスの肖像’(1892年 トレチャコフ美)
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レモフの‘新しい友達’(1885年 国立ロシア美)
絵のなかに人物が登場するのは肖像画として描かれるときと町や農村あるい
は山河など自然を舞台にして人々が描かれるとき。自然が主たる画題でも
人間がでてくるが小さく描き込まれるので鳥や動物と同様、風景のなかのア
クセントとしての存在にとどまる。これに対し、町や農村の一角で日常の暮
らしのひとこまとして描写される場合は人物画というよりは風俗画としてみ
るほうがわかりやすい。
ペローフ(1834~1882)には惹きこまれる風俗画がある。‘鳥追い’は
おもしろい主題。老人と少年が罠をかけて鳥を待ち伏せしているところ。
老人の視線の先には鳥が入ってくるとパタッと扉が閉まる小さな罠が仕掛け
られているのだろう。小さい頃、雀を獲るため米粒をまいてみたものの成功
した試しがなかった。用意されている鳥かごには何羽入ることになるやら。
少年の顔はこわばっており、楽観できないことをうかがわせる。
‘眠る子どもたち’はすごくいい絵。ぐっすり寝込んでいる二人の少年を足の方
からみるという構図がユニーク。光に照らされる姿が短縮法で描かれたマン
テーニャのキリストの絵を彷彿とさせる。貧しい農村の子の姿だけど、ここ
には感傷的なものはない。ロシアにはこんなスゴイ絵がある。
レモフ(1841~1910)の‘新しい友達’にもおもわず足がとまる。村の
子どもたちは生まれたばかりの赤ん坊をみるためにやってきた。一人ずつ
お婆さんに赤ちゃんをみせてみらっている。‘どう、可愛い赤ちゃんだろう。
やさしくしてね’。その様子を入口のところからじっとみている3人の子。
My好きな子ども画に即登録した。
サローフ(1865~1911)の‘桃と少女’と‘リョ―リャ・デルヴィスの
肖像’はとても印象深いすっきり肖像画。なんだか、オルセーにいるような気
になる。ピンクの服を着た少女は目力がきいている。これには魅せられる。
ざざっと描かれた感じのする正面向きの女の子はどこかカサットの赤ちゃん
や子どもたちと似ている。