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Channel: いづつやの文化記号
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美術館に乾杯! MIHO MUSEAM その一

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  伊藤若冲の‘象と鯨図屏風’(1797年)

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  伊藤若冲の‘達磨図’(18世紀)

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   与謝蕪村の‘山水図屏風’(1782年)

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   長澤芦雪の‘旭日大亀図’(18世紀)

滋賀県甲賀市にあるMIHO MUSEUMは思い出の多い美術館。ここは交通
アクセスはいいほうではないのでクルマでないとしんどいが、それをも
のともせず新名神の信楽インターまで7回往復した。訪問のはじまりは
2008年の与謝蕪村展。そして翌年新発見された伊藤若冲(1716
~1800)の‘象と鯨図屏風’が目玉の絵として展示された大回顧展が
あった。展示替えがあったので全部の作品をみるため4回もクルマを走
らせた。

信楽通いはまだ続く。2011年にはまたまた嬉しい長澤芦雪展、これも
思い入れが強く2回でかけた。今からふりかえるとこの頃は江戸絵画展で
熱く盛り上がっていた。3人の絵師の作品をこれほど集中してみたので
大仕事をしたような気分だった。

2008年北陸の旧家でみつかった‘象と鯨図屏風’はMIHOの所蔵となり、
ここでの公開のあと東京と千葉で開かれた若冲展でも展示されたので多く
の若冲ファンの目を楽しませたはず。なんどみてもこの象と鯨には癒され
る。MIHOには若冲が4,5点あるが、真っ赤な衣裳が目に焼きつく‘達磨
図’にも思わず足がとまる。

銀箔を貼った屏風に描かれた‘山水図’は与謝蕪村(1716~1783)
が亡くなる1年前の作品。最晩年こんな絵に到達するのだから蕪村の
創作エネルギーは半端でない。長澤芦雪(1754~1799)の一番の
魅力は意表を突く構図とモチーフの形態をざっくりとらえる思い切りの
よさ。‘旭日大亀図’は首をちょこっと出す亀のイメージがよく表現されて
いる。


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