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Channel: いづつやの文化記号
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三井記念美の‘高麗茶碗展’!

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     ‘大井戸茶碗 有楽井戸’(16世紀 東博)

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     ‘御所丸茶碗 古田高麗’(16~17世紀)

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     ‘粉引茶碗 三好粉引’(重文 16世紀 三井記念美)

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     ‘斗々屋茶碗 銘かすみ’(16世紀 三井記念美)

ここ数年いいやきもの展が続いている。2年前、東博で名品がずらっと揃っ
た‘茶の湯展’があり、昨年は秋に根津美で‘新・桃山の茶陶’。そして、今年は
サントリー美の‘美濃の茶陶’(9/4~11/10)と三井記念美の‘高麗茶碗
展’(9/14~12/1)。この二つに出かけると日本の茶碗と朝鮮の高麗
茶碗がぐぐっと目を楽しませてくれるので茶の湯の名碗の通になれることは
請け合い。

三井記念美にはなんといっても国宝の‘志野茶碗 銘卯花墻’があるので‘茶陶
展だったらおまかせください’、という調子だろうというのは容易に察しが
つく。そうするとこの度の高麗茶碗についての期待値は当然ながら高くなる。
会期中にでてくるのは全部で123点。予想以上にすごい数。しかも、ぐっ
とくる茶碗が多い。やはり、三井記念美はブランド美術館。

大井戸茶碗で目にする回数が最も多いのは東博の‘有楽井戸’かもしれない。
平常展を頻繁にみていた時期が長くあったので枇杷色と高台の梅花皮
(かいらぎ)とよばれるちじれが印象的なこの井戸茶碗を何度もみる機会が
あった。視覚体験が多いとだんだん愛着も増していく。

嬉しいことに‘御所丸茶碗 古田高麗’とまた出会った。2014年にはじめて
お目にかかったときはヘラをあてて溝をつくり立体感をだしているところや
角々した面取りに大変魅了された。これで3度目。またまた食い入るように
みていた。

三井記念美の所蔵する名碗をずらっと披露しているが、お気に入りは釉薬が
かからず残った地の部分がクリップの小片が刺さったようにみえる‘粉引茶碗
 三好粉引’。これは2,3年前重文に指定された。そして、うすい枇杷色
と鼠色がかった釉の響き合いがなんとも目に心地いい‘斗々屋茶碗 銘かすみ’
も長くみていた。


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