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Clik here to view. ベリーニの‘神々の祝宴’(1514~29年)
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Clik here to view. ティツィアーノの‘鏡をみるヴィーナス’(1560年)
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Clik here to view. ティツィアーノの‘ラヌッチョ・ファルネーゼ’(1542年)
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Clik here to view. ジョルジョーネの‘ヴェネツィアの紳士の肖像’(1510年)
美術館へ出かけ限られた時間のなかで必見の絵を見逃さずにみるにはフルに動く体力と視覚力がいる。そして、その体験を記録するメモ力も必要。
2008年の訪問のときみたイタリアルネサンス絵画のうち関心を寄せている画家については作品の数をカウントした。これをみるとコレクションの質の高さがよくわかる。ざっとあげてみると、
ジョットー(1点)、フィリッポ・リッピ(3)、フラ・アンジェリコ(1)、ペルジーノ(3)、ゴッツォリ(1)、カスターニョ(1)、ボッティチェリ(5)、ダ・ヴィンチ(1)、ラファエロ(5)、コジモ(3)、クリヴェリ(2)、マンテーニャ(2)、ベリーニ(2)、カルパッチョ(3)、ジョルジョーネ(4)、ティツィアーノ(9)、ティントレット(5)、ヴェロネーゼ(1)
数の多いのはボッテイチェリ、ラファエロ、そしてヴェネツィア派。ヴェネツィア派の作品はこれほどあるとは思ってもいなかった。アカデミア美以外ではルーヴル、ロンドンナショナルギャラリー、エルミタージュ、プラドと遜色なく傑作が揃っている。
ジョバンニ・ベリーニ(1430~1516)の‘神々の祝宴’は思わず見入ってしまう群像画。人物の衣服の鮮やかな色が華やかな祝宴を盛り上げている。そして、ここに登場する女性よりさらに色っぽいのがティツィアーノ(1490~1576)の‘鏡をみるヴィーナス’。ティツィアーノは女性を輝かせることにかけては特別な才能をもっている。
ティツィアーノの絵の上手さは女性だけではなく男性の肖像も多く手がけており、ワシントンにも4点くらいある。そのなかでお気に入りは少年の肖像。とても愛着を覚える‘ラヌッチョ・ファルネーゼ’、この時代にこれほど生き生きとした子どもの絵が存在していたのだから驚く。
ティツィアーノ同様、リアルで生感覚のする人物を描いたジョルジョーネ(1477~1510)、強い目力を感じさせる‘ヴェネツィアの紳士の肖像’の前では思わず足がとまる。