すでに情報を得られている人も多いと思われるが、先月末ビッグな話が飛び込んできた。ムンク(1863~1944)の‘叫び’が来年の秋日本にやって来るという。これは嬉しい話。
美術館はまたしても東京都美、新聞社は朝日、会期は10/27~1/20、3ヶ月近くのロング興行。作品情報としては‘叫び’を目玉に油彩、版画、素描が100点でてくるというだけ、おおよその出品作が決まったところでチラシがつくられるのだろう。いや、もうできている?
ムンクの‘叫び’についてはちょっとややこしいところがある。ムンクは‘叫び’を5点以上描いている。来日が決まったのはオスロ市立ムンク美が所蔵するもの。普通の美術の本に載っているのは1893年最初に描かれた‘叫び’。これはオスロ国立美にある。
朝日の記事によるとムンク美蔵の‘叫び’は初来日という。これが引っかかる。というのは、広島にいて見れなかった展覧会だったが、2007年出光美でムンク美の‘叫び’が展示されたことがインプットされている。だから、11年ぶりのお目見えと思っていた。だが、これが間違いなら出光にでたのはムンク美が所蔵するもう一点の‘叫び’だったのかもしれない。
2013年1月、NYのMOMAで運よく1895年に描かれた‘叫び’と遭遇した。これは2012年96億円(当時)で落札されて話題になった作品、大勢の人に交じって食い入るようにしてみていた。
来年わが家はノルウエーのフィヨルドをみる北欧ツアーに参加する計画が実現しそうな状況、いよいよオスロ国立美にある‘叫び’が射程圏に入ってきた。そうなると、秋の東京都美の回顧展とあわせてムンクイヤーとなる。この流れを大事にしたい。