ここ数年アメリカの美術館が所蔵する絵画コレクションを楽しむ機会が多い。近いところでは今月の21日まで上野の森美でやっているデトロイト美展、そしてクリーブランド美、ワシントンナショナルギャラリー、クラークコレクション、メトロポリタン、ボストン、フィリップスコレクションも記憶によく残っている。
この流れはまだ続くと勝手に予想すると、美術館名品展だけでなくアメリカ人画家の回顧展の開催にも期待がふくらむ。そのなかで思い入れが強いのが女流画家のジョージア・オキーフ(1887~1986)。アメリカの美術館をまわるとき、追っかけリストの第一列にくる画家のひとりである。
オキーフの作品はカサット同様、大きな美術館に行くとだいだい飾ってある。3点以上みたという印象があるのがメトロポリタンとTASHENの表紙を飾っている作品をもっているワシントンナショナルギャラリー、好きな画家の場合、お目にかかった作品が多くなればなるほど回顧展との遭遇を切望するようになる。
ところで、日本で過去オキーフ展が開催されたことがあるのだろうか?40年とか50年前のことは知らないが30年くらいのスパンでみるとそんな情報はない。だから、どこかの美術館がオキーフにチャレンジしてくれないかなとずっと思い続けている。
最も期待している美術館はBunkamura、ここはフリーダ・カーロをやりレンピッカにも光をあててくれた。女流画家の回顧展は昨今盛り上がっている。昨年はカサットが横浜美に登場し、今年は国立新美で草間彌生展(2/22~5/22)が行われる。
オキーフ展の開催がベストだが、ホイットニー美の名作展がオキーフの‘夏の日々’を目玉にして行われると飛び上がるほど嬉しい。船の帆は高く掲げておきたい。あとは幸運な風が吹くのを待つだけ。