国土交通省の発表によると今年の訪日外国人旅行者が2000万人を突破した。あと2ヶ月あるので年間とみると2400万人くらいになるという。2013年に1000万人に達してわずか3年で倍になった。国別では中国と韓国、そして台湾の増加が顕著で全体の半分をこえる。
中国人の多さを実感するのはやはり銀座、今月の12日に美術館巡りをしたとき銀座の画廊で開かれた王子江さんの個展にも寄ったが、そのあと三越に入った。久しぶりなので勝手がのみこめず地下へ行くと化粧品売り場に中国人観光客がかなりいた。対応する店員も中国語でしゃべっている。おもしろいのは男性陣。女性は目を輝かせて商品のチェックに余念がないのに旦那は紙袋をいっぱい横に置いて長椅子に座っている。
銀座に行くたびに思うのはこの街が世界に誇れるショッピングゾーンだということ。衣服やバッグなどの有名なブランドはほとんど進出し、メイン通りにずらっと店を構えているので効率的な買い物ができる。つい先日、松坂屋銀座店の跡地に建設中の複合商業ビルは‘ギンザシックス’という名称で来年1月にオープンすることがアナウンスされた。9月に元日産ギャラリーがあったところが‘銀座プレイス’に生まれ変わり、その横に‘ギンザシックス’が加わる。銀座の魅力はますます高まり、アジアからの観光客をまたどっと呼び込む空間になっていきそう。
銀座のような華やかな街で多くの外国人をみかける一方で、例えば埼玉の‘小江戸’、川越のようなところにも旅行者は押し寄せているようだ。ここでは着物を着て日本文化を体験するサービスが人気だそうだ。これと同じようなのが三重で男性客に受けている忍者体験。地方の街では今自慢の観光資源をあの手この手で外国人にアピールしている。彼らはネットでこうした情報を得ているので市町村側が知恵を絞って情報を発信すると予想を超える反響があるかもしれないし、実際に観光客を増やしているところも多い。
毎年400万人平均で増加すると2020年には目標の4000万人に到達する。日本が観光先進国になるとはちょっと前には思ってもみなかったが、ここ数年で日本観光の状況は大きく変わった。これからは外国人観光客が日本のいたるところにいるという光景が当たり前になっていく感じ。