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Channel: いづつやの文化記号
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ネフェルティティの墓がある!?

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Img_0002     ‘ツタンカーメンの黄金のマスク’(エジプト考古学博物館)

Img     ‘ツタンカーメンの墓’(ルクソール 王家の谷)

Img_0001     ‘ネフェルティティの胸像’(ベルリン新博物館)

今週18日の海の日にTBSでえらく熱の入った番組があった。それはTBSの得意とする古代エジプトもの。番宣からすると今年3月エジプトの考古庁が大発見の可能性があると言いきった古代エジプトの新たな遺跡に関するものらしい。これは見逃すわけにはいかない。

放送時間は2時間45分!TBS定番のエジプトものとはいえ過去にこれだけ長い時間をかけたものは記憶にない。大発見の可能性を秘めた遺跡の扉を開こうとしているのはアメリカの考古学者ニコラス・リーヴス氏(アリゾナ大学上席エジプト学者)。

リーヴスさんはなんとあのネフェルティティの墓を発見するかもしれないというのである!その墓はツタンカーメンの墓の奥にあるという。今年の3月、ニュースでちらっと聞いた話はこれだったのか、という感じ。人物が描かれている壁の向こうに通路がありその先にツタンカーメンのものよりもっと豪華な黄金のマスクを被ったネフェルティティのミイラがありきらびやかな装飾品に囲まれている。考古学者ならずともワクワクするような話。

リーヴスさんの仮説は誰も考えなかった大胆なもので、今、カイロのエジプト考古学博物館に飾られている‘ツタンカーメンの黄金のマスク’はツタンカーメンのためにつくられたものではないという。これはツタンカーメンの義母であるネフェルティティが自分のためにつくらせたもの。

そう考える根拠はマスクに刻まれたツタンカーメンという名前にはもともと書かれていた名前が書き変えた痕跡があるから。このマスクはネフェルティティが夫のアクナートンと共同統治により国を治めていた時代につくったもの。ところがアクナートンが亡くなり女王になったため新たにさらに立派な黄金のマスクをつくらせた。そのため、最初につくったマスクがいらなくなり、それが後にツタンカーメンのマスクとして流用された。

さて、ネフェルティティの墓は本当に発見されるだろうか?エジプト考古庁はまず壁に小さな穴をあけそこからマイクロスコープで空間があるかどうかを調べて、その次のステップへ進むという。空間のあたりがつけば別のルートからそこへたどりつき全貌をつきとめる。おもしろくなってきた。


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