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Channel: いづつやの文化記号
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湯島天満宮で‘古田織部展’!

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Img     ‘黒織部六波文茶碗’(桃山時代)

Img_0002     ‘美濃伊賀耳付水指’

Img_0001     ‘伊賀耳付水指’(桃山時代)

Img_0003     ‘織部林文肩衝茶入 銘朝霧’(桃山時代 大光明寺)

里帰りしたフィラデルフィア美蔵の浮世絵コレクションをみるため出かけた三井記念美で気になるチラシが目に入った。今年は古田織部(1543~1615)の没後400年にあたるが、湯島天満宮で古田織部展を開催するという。会期は8/8~9/20。このチラシに鑑賞欲をそそるものが一点あった。これにつられて三の丸尚蔵館のあと湯島天満宮をめざした。

湯島天満宮へ行くのははじめて。ここの宝物殿で古田織部の展覧会を行うのはどんないきさつなのだろうか。作品は地下にある展示室に並んでいた。全部で200点くらい。今年一月、銀座の松屋で名品をたくさん集めた‘古田織部展’をみているから、織部好みの茶器には目が慣れている。古田織部展パート2もハッとする意匠や形が心を打つものがいくつもあった。

‘黒織部六波文茶碗’で妙に惹きつけられるのは波の色。波の形は波のお化けみたいで力強い、その4つが黒く塗られ、2つは波の輪郭だけ。バラエティに富んだ文様が魅力の織部、この波文はこれまでみたことない。こういう形のイメージは南蛮船を描いた絵などがヒントになっているのだろうか。

チラシで気になっていたのが‘美濃伊賀耳付水指’、目を釘付けにするのが茶色で描かれたVの字。大きくゆがんだ三足はこれぞ‘へうげもの’!という感じ。古田織部はやっぱり相当とんでいる。今年はぐっとくる伊賀の水指に会う機会が多い。心をとらえて離さないのが‘伊賀耳付水指’の口縁から大きくなだれているビードロと呼ばれる緑色の釉。

全部で17点ある茶入にも魅了された。とくにいい感じだったのが‘織部林文肩衝茶入 銘朝霧’、つけられた銘がピッタリ、まさに朝霧の情景が浮かんでくる。茶入のよさがだんだんわかってきた。

この展覧会はこのあと名古屋、京都を巡回する。
★熱田神宮宝物館 10/2~10/27
★本能寺宝物館  11/1~12/25


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