大相撲春場所は予想通り白鵬の優勝で幕を閉じた。白鵬はこれで2回目の6場所連続優勝、通算優勝回数の記録を更新し34とした。
今日の一番、日馬富士は頭をつけてねばったが、徐々に劣勢をはねかえした白鵬がまわしをとり寄り切った。13日目に関脇の照ノ富士のがむしゃらの攻めに屈し優勝決定を延ばされた白鵬、二つ前の取り組みで照ノ富士は大関の豪栄道と大相撲をとり最後力でねじふせたから、もし日馬富士に敗ければ照ノ富士との決定戦になるところだった。
だが、やはり白鵬は大横綱、観客が喜ぶようなことは絶対回避し優勝に突き進む。ほかの力士をまったく寄せ付けない圧倒的な強さ、白鵬時代がまだまだ続きそう。
ところで、今場所白鵬はいつもと違う行動をとった。取り組みのあと報道陣とは一切言葉を交わさない。背を向け記者のインタビューを拒否している。天下の横綱がマスコミの人間を無視するというのは異常事態、NHKも困り果てるだろう。こんな調子なら千秋楽の翌日に行われる優勝力士のインタビューが心配になってくる。実施できるの?
先場所優勝回数を33にのばし大鵬のもっていた記録をぬき世間からその偉業を大いに称えられたのに、場所後白鵬は稀勢の里との一番が取り直しになったことに不満をのべ審判部の決定を批判した。これは多弁すぎた。その言動が批判され一応謝罪した。だから、この騒動は一件落着したと思った。
でも実際は、白鵬の心はまだもやもやしているにちがいない。とにかく大横綱がメデイア嫌いになっているのは事実。それで今場所無言を貫いている。白鵬は朝青龍とはちがって多くの相撲ファンに愛されている横綱なんだから、早くこの異常事態には終止符を打つべきだろう。親方でも理事長でも、誰でもいいから白鵬の気持ちをほぐしてやってほしい。