マネの‘秋(メリー・ローランの肖像)’(1881年 ナンシー美)
先週ネットでマネ好きにとっては痛快な新聞記事をみつけた。11/5、NYで行われたクリスティーズ主催のオークションにマネの絵が競売にかけられ75億円で落札されたという。
その絵は1881年に描かれた‘春(ジャンヌ・ドマシーの肖像)’、落札額はマネの作品としては過去最高値となった。手に入れたのは記事によるとロサンゼルスの美術館、勝手な想像だがポール・ゲティ?それともハマー?この絵をもっていたのはNY在住の個人。絵の写真をみてびっくりした。
昨年1月ワシントンのナショナルギャラリーでみたものとすごく似ている。画像はそのときカメラにおさめたもの。たぶん同じ作品だと思う。ではなぜこの絵がナショナルギャラリーで展示されていたのか?ちょうどこのときここに寄託されていたのかもしれない。たしかにとても惹きつけられる女性の肖像画、手元にあるマネ本でみたことなかったからしっかり写真に撮った。今から思うと幸運な出会いだった。
マネ(1832~1883)はアントナン・プルーストから四季を女性像で表す絵を依頼され2点仕上げた。一点は女優のジャンヌ・ドマシーをモデルにした‘春’、もう一点は高級娼婦であるメリー・ローランを描いた‘秋’。‘秋’は4年前、三菱一号館美の開館記念展‘マネとモダン・パリ’に出品された。
今年わが家は昨年同様マネの当たり年、5月には京都へ巡回した‘光の賛歌 印象派展’を追っかけていき待望の‘アルジャントゥイユ’と対面、そして8月のオルセー展(国立新美)では‘読書’など10数点を目のなかに入れた。マネとの相性は昔からいいのでこれからも楽しくつきあっていけそう。