博多港と対馬の間に広がる玄界灘、その真ん中あたりに浮かぶ沖ノ島は古来から国家祭祀が行われる特別な神の島であり、そこから多くのお宝が出土していることは前々から知っている。そして展覧会にもその一部が披露された。例えば、昨年あった‘国宝 大神社展’(東博)や2010年の‘大遣唐使展’(奈良博)。
このため、現在出光で開催中の‘宗像大社 国宝展’(8/16~10/13)に出かけるかどうかちょっと迷った。でも国宝展と名がつけばやはり見逃すわけにはいかない。そして、こういう展覧会は古代の日本のことを知る貴重な機会、図録が手に入れば情報がふえ興味が増していく。
ここにあげた鏡、奈良三彩、金の指輪、龍頭は鏡を除いて上述の二つの展覧会で出品された。鏡は全部で13点、このうち4点は昨年みたが‘内行八花文’は初見、その文様に惹きこまれた。コンパスや定規を使って引いたような弧や円は古の工人の緻密でバランスのとれた造形感覚を見事に表している。
奈良三彩の小さな壺も心を揺すぶる。MYカラーが緑&黄色なのでこういう緑が中心の色付けには思い入れが強い。7点並んでいたのでご機嫌だった。また隣にあった唐三彩長頸瓶の破片も鮮やかな緑に思わず足がとまった。
古代遺跡のなかで金製のものが現れると目がカッと開く。指輪も龍の頭も昨年お目にかかったが、再度じっくりみた。金は錆びることがないから、長い時の流れを経た今でも神秘的な輝きをみせる。金の指輪をはめてみたくなった。
予定通り図録をゲットしたから、いつか時間をつくりじっくり読むことにした。