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聖書から生まれた傑作アート! モーセ

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   映画‘十戒’(1956年 アメリカ製作 220分)

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   ミケランジェロの‘モーセ’(1515年頃 サン・ピエトロ・イン・ヴィンコリ聖堂)

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   プッサンの‘川から救われるモーセ’(1638年 ルーヴル美)

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   ダントーニオの‘紅海を渡るモーセ’(1480~82年 システィーナ礼拝堂)

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   プッサンの‘黄金の子牛の礼拝’(1636~37年 ナショナルギャラリー)

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   レンブラントの‘モーセと十戒の石板’(1659年 ベルリン国立絵画館)

1956年に旧約聖書の‘出エジプト記’を原作として製作されたスペクタクル映画‘十戒’(デミル監督)を観たおかげで、モーセの物語はおおよそ頭のなかに入っている。紅海が割れてできた廻廊をモーセ(チャールトン・ヘストン)を先頭の大勢のヘブライ人が進んでいくあの有名なクライマックスシーンは何度みても感動する。美術鑑賞が趣味になり海外の美術館でモーセに関係する絵画や彫刻に遭遇したときは、この映画にでてきたいろいろなシーンが思い浮かぶので、より深く楽しめるようになった。

映画とともにモーセに最接近したという思いをもっているのがローマのサン・ピエトロ・ヴィンコリ聖堂に飾ってあるミケランジェロ(1475~1564)の‘モーセ’。デミル監督はこのモーセ像により配役のイメージを練り上げ、容貌が好適のヘストンに白羽の矢を立てたという。画家ではモーセと強くつながっているのはプッサン(1594~1665)で、モーセの生涯の出来事を19回描いている。‘川から救われたモーセ’は3度描いており、これは最初のもの。ロンドンのナショナルギャラリーに展示されている‘黄金の子牛の礼拝’にも大変魅了されている。

プッサンの作品は世界中のブランド美術館におさまっているが、ローマのヴァチカンにあるシステーナ礼拝堂では祭壇に向かって左側の壁にはモーセの若き日のさまざまな逸話がボッティチェッリ、ペルジーノらによって6場面描かれている。そのひとつ‘紅海を渡るモーセ’は以前はコジモ・ロッセッリの作品とされていたが、今はダントー二オが描いたとされている。映画のシーンにはかなわないが、右側にはヘブライ人を追ってきたラメセス軍が波間に消える恐ろしい場面がみえる。

レンブラント(1606~1669)の‘モーセと十戒の石板’はモーセの激しい怒りが表現されている。シナイ山に登り神から‘十戒’を授かったモーセがふもとに降りてくると、人々は黄金の子牛をつくり別の神として礼拝していた。神への裏切りの行為を目の当たりにしたモーセは石板を叩きつけて怒り、牛の像をこなごなにした。


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