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ズームアップ 名画の響き合い! 1909年

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     バッラの‘街灯’(NY MoMA)

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     ボッチョーニの‘朝’

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     ミュンターの‘マリアンネ・フォン・ヴェレフキンの肖像’

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     マルケの‘ナポリ湾’

画家の描いた作品を多く所蔵しているのは一般的にはその画家が生まれた国の主要都市、あるいは生地にある美術館。日本で開かれる展覧会ではなかなか見る機会のないイタリア未来派と縁ができたのはローマにある国立近代美を2度訪れたから。

未来派と縁が深くなったのはローマでの美術館めぐりだったが、未来派に関心をもつきっかけになったのは20年くらい前上野の森美で開かれた‘ニューヨーク近代美術館展’、このときはじめてバッラ、ボッチョーニ、セヴェリーニの作品をみていっぺんに好きになった。

そのときの一枚がバッラ(1871~1958)の‘街灯’、全体のフォルムですぐイメージしたのは逆さまになった落花生、そして槍の先のような形をした黄色や赤の模様が放射状にででいるのはなぜか蛾と結びついた。未来派の絵は抽象度が7割、具象度が3割という感じだが、100%抽象画ではないからとっつきやすさはある。人々が生活のなかで頻繁に体感するスピード感を鮮やかな色彩とシャープなフォルムで表現する未来派、この絵をみるたびに動きの美、時間の速さを感じる。

バッラ同様心がぐっとむかっているボッチョーニ(1882~1916)、昨年でかけたMoMAでは念願の‘精神状態シリーズ’が幸運なことに3点全部展示してあった。長年の思いの丈が叶えられていうことなし。‘朝’の存在を知ってかなりの時間が経つがこれは個人蔵なのでこれからもお目にかかれることはないかもしれない。ほんの少しばかりの可能性を勝手ながらBunkamuraの‘ボッチョーニ展’?に託している。

カンディンスキーと恋仲にあったミュンター(1877~1962)の描いた女性画家の肖像を所蔵しているのはミュンヘンにあるレンバッハハウス美。かなり前‘カンディンスキー&ミュンター展’があり、ミュンターの作品を沢山体験した。お蔭で女性画家というとロ―ランサンやオキーフと一緒にその名前が頭に浮かぶようになった。最も惹かれているのがこのマリアンネの肖像、存在感のある姿を見事に表現している。

マルケ(1875~1947)というとすぐ思い浮かべるのが‘ナポリ湾’、これは個人蔵だがエルミタージュ美にも一枚ある。山より海のほうが好きなのでこういう海洋画遭遇すると心もはずむ。‘マルケ展’をどこかの美術館で企画してくれると嬉しいのだが。


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